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インタビュー/コラム:企業人
稲生武

東京工業大学理工学部卒。62年、いすゞ自動車株式会社入社し、82年、開発本部大型車研究実験部長となる。90年、取締役就任。98年より代表取締役社長兼COOとして、指揮をとる。
●GMから信頼されることで、強い責任と緊張を感じる
−−日産がフランスのルノー社と。三菱自動車は、乗用車部門がドイツのダイムラー・クライスラー、トラック部門がスウェーデンのボルボ社と、マツダはアメリカのフォードと資本提携し、ルノーなどの外資は大体33.4%の持ち株比率ですが、社長をはじめ経営中枢に人を送り込んで、大胆なリストラを断行していますね。いすゞはアメリカのGM(ゼネラル・モーターズ)と資本提携し、GMはいすゞ全株式の49%を持っているにもかかわらず、いすゞの独自性を尊重している。非常に不思議に思えますが、なぜですか。

稲生 GMが言葉に出しておっしやるのは、いすゞのマネージメントを信頼しているということですね。でもね、そうおっしゃられると、私なんか逆にものすごく責任を感じます。

−−いすゞとGMの信頼関係は、いすゞの関和平会長とGMのジョン・F・スミス会長との信頼関係に依るところが大きいといわれていますね。しかし、関さんとスミスさんの関係はずっと続くわけではない。今後とも、いすゞとGMとの信頼関係を継続するには何が必要ですか。

稲生 GMからいすゞに期待されている役割を果たすために、行動し、結果を出す以外に方法はないと思います。

−−GMの期待に応えるために、GMグループの一員として、ディーゼルエンジン、商業車、中国や東南アジアのマーケットで、他社に負けない「一芸に秀でたエクセレントカンパニー」を目指しているわけですね。

稲生 そうです。それを目指すために、1998年から2001年の3ヵ年にわたる「いすゞグループの構造改革」に取り組んでいますし、2001年から3ヵ年にわたる新たな中期経営計画を現在策定しています。
「ディーゼル=黒煙というイメージを定着させたのは失敗だった」
稲生武

経済誌編集長を経てフリー経済ジャーナリストへ。「週刊文春」「週刊現代」「週刊朝日」「プレジデント」などの雑誌や、「ニュースジャパン」(フジTV)で活躍。著書に「トヨタ創意くふう提案活動」「自動車大ビッグバン」などがある。
−−「いすゞグループの構造改革」に絡めて、稲生さんは従業員の意識改革に取り組んでこられましたね。

稲生 収益力の高い企業を訪ねまして、膝を曲げて教えを請いました。在庫管理のデベロップみたいな大きなところから、文房具の使い方という細かいところまで、収益力の高い企業は徹底したコスト意識を持って取り組んでいる。従業員の意識の高さを肌で感じました。それを参考に意識改革に取り組み、いすゞの従業員の意識もだいぶ変わってきています。

−−将来、いすゞは「物流システムエンジニアリング企業」を目指す方向を打ち出していますね。IT革命によって、物流に大きな変化が起こると思われますが、トラック自体に革命は起こっていますか。

稲生 ITとの関連で言いますと、物流というのはいちばん大事な情報です。情報の上手、下手で物の運び方が全然違うので、物流業者さんがやろうとするところをきっちりフォローして、それが実現できるハードにするということです。

−−いすゞが物流システム自体を提供するというわけではないんですね。

稲生 全体と個がありますね。中央制御という全体と、トラックという個がそれぞれ知的に進化し、判断機能をもってやっていく。その組み合わせになると思います。トラックも情報のやりとりや判断機能を持ったインテリジェントトラックになる。中央から指令が出てうまく走るのと、トラック同士の連絡によってうまく走るのと、それらの組み合わせでうまく走るやり方が出てくると思いますし、それはどんどん進化していくと思います。いかに物をうまく運ぶか、それにトラックのインテリジェント化という、ふたつの視点から物流システムは変化していくと思います。



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