2003年の第37回東京モーターショーにトヨタが出品した「Fine-N」は、燃料電池車が電気で走行することを最大に活用した燃料電池ハイブリッド車の未来形である。
Fine-Nとは、Fuel cell INovative Emotion-Next generationを意味し、これは次世代燃料電池車の革新的感動と訳せる。
駆動をつかさどるモーターは、各4輪にインホイール型として内蔵し、ドライブ・バイ・ワイヤー技術を応用することにより、4輪を独立制御して走行させる。このため、ステアリングは従来の丸いハンドルからグリップ形状となっている。また、燃料電池およびリチウムイオン2次電池などのパワーシステムは、すべて床下収納され、低床フルフラットフロアとなり、カローラクラスの車体全長でありながらセンチュリーをもしのぐ室内空間を創出した。
このパッケージングは、車輪を4隅に配置したことを強調するキャビンオンザホイールと呼ぶスタイルを生み出している。パワーユニットが変わることで、カーデザインにも革新を呼ぶことを見せた。
その他装備として、生体認証システムや、スマートキーレスシステム、またシートベルトを装着することでペダルやステアリング位置を当人のポジションに合わせたり、エアコンやオーディオを自動設定したりする機能も紹介された。 |
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