THS ニッポンの自動車ジャーナリストが語るトヨタハイブリッドカーへの想い
showcars 1995年プリウス
ひとが幸福を感じ取れるクルマ < TOP  1 2 3 4 5 6 7 8 9  NEXT >
プリウス 1995年の第31回東京モーターショーで、トヨタ出展車両のトップに位置づけられたのが、参考出品車「プリウス」だった。プリウスとは、ラテン語の「〜に先立って」の意味があり、21世紀に先立って提案する、人と地球に快適な次世代セダンの意思が車名にこめられていた。

「人々が幸福を実感できるクルマ」を、トヨタはこのショーの出展基本コンセプトとし、プリウスは「次世代セダン」と紹介された。したがって、プリウスはこのときまだハイブリッドカーであることを強く謳ったわけではなく、大人4人が快適に過ごすことのできるキャビンを持った3BOXセダンを、21世紀を目前にして改めて世に問うことを第一とした。

そのなかで、パワーユニットは「トヨタEMS」(Energy Management System)と呼び、93年に発表したガソリン直噴のD4をベースに、CVTとモーター・ジェネレーターを装備し、蓄電装置にはキャパシターを用い、モーター・ジェネレーターによってパワーアシストすると同時に、エネルギー回生、そして停車時のアイドリングストップなどを行なうことにより、10・15モード燃費1リットルあたり30kmを目指した。

ほかに、電動パワーステアリング、低転がり抵抗タイヤ、電動高効率エアコン、リサイクル防音材、熱線吸収ガラスなど、のちの市販プリウスに通じる機能部品の採用も行なっている。
 
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