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2代目プリウス × アダム・ブレイアリーさん < TOP  1 2 3 4  NEXT >
家の屋根にはソーラーパネル。リサイクルを徹底したり、自分のまわりでできるエコロジーには積極的に取り組んできたという。そんなアダム・ブレイアリーさんにとって、クルマをどうするかは大問題だった。

「ひとりで通勤するときは、渋滞回避や燃費へのメリットもあるので趣味のバイクを活用したりしてきたんだ。でも子供の送り迎えや買い物など、ここロサンゼルスではクルマがないと生活が成り立たないよね。ならば環境に配慮したモノを、という気持ちはずっとあったんだ」とブレイアリーさん。

低燃費カーをマイカーにしたいと思い始めたきっかけとしては……「大学で機械工学を学んだこともあって、最初はまったく排気ガスを出さない電気自動車を検討していたのだけど、日常的に使えるモデルはほとんどなく、所有するまでには至らなかった」と90年代初めの当時を振り返った。

そんななか、1997年に日本で初代『プリウス』が発売されたことを知り、「これだ!」と思った。しかしアメリカでの発売は2000年となってしまい、愛車買い替えのタイミングとうまくかみ合わず見送りになる。ついに念願の2代目プリウスを手に入れたのは2005年4月だった。

「当時プリウスは大人気で長い予約待ちだったけれど、バイク仲間でもある近所のトヨタディーラーのセールスマンに頼んで、2ヶ月ほどでワイフの好きなブルーを購入することができた」とプリウスを愛車にできたときの喜びを語る。

「ロサンゼルス周辺のフリーウェイは渋滞で有名だった。ところが、プリウスを含む一定水準の低燃費カーは、通常2名以上の相乗りでのみ走行可能なカープールレーンを一人乗車で走れるんだ。その他ロサンゼルス市内のパーキングメーターで利用料金が免除されて、さらにはクルマを購入した年の確定申告の際には約3000ドルが控除対象になるなど、プリウスオーナーになってトクをしたと実感することはここカリフォルニアでは実に多いよ」

「でもそれ以上に毎日プリウスに乗って、スタート時のモーター走行やアイドリングストップするとき、排ガスゼロを実感できてドキドキする。燃費の面でも1ガロンあたり45マイル(約19km/L)で走行できたりすると、いままでのクルマの倍以上化石燃料を有効利用できているわけだよね。そんなカーライフに大いに満足しているよ」と話す。

カリフォルニア州は環境問題への意識が高く、ブレイアリーさんの職場でも7台のプリウスがいつも会社のパーキングにおさまっているそうだ。「ショッピングモールなどに駐車していると『プリウスの調子はどうだい?』と声を掛けられることも多くて、みんなエコロジーに関心があるんだ」

「地球温暖化や石油が枯渇するかもしれない50年先のことを考えて、ロングターム(長期)で物事を考えないとね。次のクルマもハイブリッドにするつもりだよ。よりよい燃費性能やよりクリーンな排ガスなど、愛車を買い替えるそのときには、どこまで技術が進歩しているのかな、と思いめぐらせるのも楽しみだね」と笑顔で語ってくれた。
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アダム・ブレイアリー(Adam Brayali)
33歳。大学で機械工学を専攻、現在は通信会社勤務。
カリフォルニア州アルハンブラ市在住、妻と息子の3人家族。趣味はオートバイ
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2005年の4月に手にしたという2代目プリウスの走行距離は4万マイル(6.4万km)に迫る
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モーター走行による発進加速やアイドリングストップなど、排気ガスを出さないプリウスならではのカーライフにじつに満足しているという、アダムさん
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ハイブリッドカーには、大気汚染対策のための相乗りレーン走行が免除(一人乗車可能)になる恩典も受けられる
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地球温暖化や化石燃料の枯渇を考えると、今後もハイブリッドカーを所有していく気持ちを強くするし、また技術革新のようすも楽しみだとハンドルを握るたびに思っている