本体はカーステーションから簡単に取りはずせ、付属のホームステーションキットと組み合わせることでPCとの連携が行なえるようになる
別売の無線LANカードを使えば、設定されたアクセスポイントとの接続が可能となる。VGAの表示能力がWebサイトのページを高精細に映し出す（写真提供：モーターマガジン社 PHOTO by TAKESHI YASUDA）
VGAの高精細な表示は子画面でもその能力をいかんなく発揮。このサイズであっても首都高速の入口付近を詳細に表示するのだ
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向かって左側にグリップ部を備えたユニークなスタイルを採用し、これがクルマから持ち出して使うというXYZならではの原点である。ホームステーションに載せたときのXYZは単体では無線LANなどを通じてネット端末として使えるし、PCと連携すればPC内に保存されていた映像や音楽を手軽に転送することができる。これらはXYZ付属の専用アプリによって可能となることだが、一度手順を覚えれば誰でも簡単に転送作業が終えられる。しかも、カーオーディオなどと接続しておけば、これら転送したソースが高音質で楽しめるようにもなるのだ。PCからXYZへの転送速度もUSB2.0への対応によって高速で行なえ、映像はMPEG1でもそこそこ見られる画質を保っており、その場合は最大10時間もの録画が可能となるのも評価していいポイントだ。
また、地図データはPC内に保存しておき、それで空いたスペースを映像や音楽用として利用することが可能。都道府県単位で地図データの更新ができるのもXYZならではの魅力だ。モーションストリートガイドによる街並みの再現はVGAモニターならではの高い表現力を存分に生かした機能といえる。建物の看板や街路樹なども実際の状況にならって再現されたもので、そのリアル感は間違いなく数あるカーナビ中でもトップに位置するといっても間違いない。視点位置が分岐点に近づくにしたがってリニアに変化していくことで、分岐点の状況を把握しやすくしているのも評価できる。目的地を探す際には各地のイベントまでも対象とする豊富なデータを収録しており、軽快な操作を実現したタッチパネル操作とも相まって希望箇所は効率よく探し出せるのもいい。
画面上の操作でショートカット的な役割を果たすジェスチャーコマンドもユニークで使いやすい。また、ジョグダイヤルを備えたワイヤレスリモコンの付属は、手探りでも操作が可能となる別のメリットも生み出している。その高いクオリティに驚かされるのがHDDに収録したMPEG2の画質である。6.5型ワイドのモニターに映し出される映像は解像度の高さはもとより、豊かな階調表現によって高品位な映像として楽しめるのだ。HDDに収録したプログラムはリスト表示によって簡単に検索できるし、音楽の再生においてもアルバムのジャケット画像までも貼り込めるなど、それはライバル機にないこだわりだ。付属の拡張ステーションにはテレビチューナが内蔵され、バックカメラをはじめとする多彩な入力を可能としている。ここにDVDビデオなどを接続し、本体部のディスプレイで視聴することもできる。
本体にメモリースティックスロットとCFカードスロットを搭載し、各種メモリーカードに保存したJPEGやMP3ファイルなどの取り込み・再生が行なえるのも面白い。PCとの連携をはじめ、AV機能の発展性など、これまでのカーナビにはなかったユニークさがXYZの魅力といえるだろう。（会田肇）
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