

画面下にある「かんたん最寄り検索」を選べば、あらかじめ指定しておいた6項目の最寄り施設を画面上に呼び出すことができる。ロゴマークも反映されているのも便利だ



任意登録もできるシチュエーション別の検索機能。カテゴリー別とは違った、より好みにあった目的地探しができるものとしてその使いやすさに注目したい
 
 ジェスチャーコマンドは画面上を指でなぞることをコマンドとして置き換えたユニークな機能。メニューを開く必要がないので、一度憶えてしまえばその便利さが実感できる |
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交差点に近づくと画面がリアルな3D表示へと切り替わった。それは単なる3D映像ではなく、建物のデザインや看板、さらには街路樹までも克明に描かれている。そのリアル感は通行するクルマや人が描かれていないのが不思議に思えるほど。また、視点を運転席から上方向に徐々に移動させることで、交差点のようすをより把握しやすくしている。この表示を行なう交差点も約1万箇所※従来比、ほぼ倍増しており、その安心感は飛躍的に高まったといえるだろう。
※NV-XYZ777EXのみ。NV-XYZ777はサンプル数箇所のみ収録
画面をなぞるだけ、ワンタッチでコマンド入力ができる「ジェスチャーコマンド」もユニークだ。地図の縮小/拡大やビデオ映像への切り替えも、画面上で“○”や“L“などを描くだけで指定コマンドの入力ができ、煩雑なメニュー操作などはいっさい必要ない。さらに、ドライブ先で画面に屋根を描けば、ただちに“自宅に帰る”のコマンドが実行される。ナビで最も多用するコマンドである“自宅に帰る”がワンタッチで実行されるのは、ジェスチャーコマンドのならでは。タッチパネルの新しい利用方法として、楽しいし、何よりもその使いやすさに注目したい。
モニターが表現するその美しい映像も見逃せない。画面サイズこそ6.5型ワイドとVGAタイプの中では小型であるが、その分、画素密度はナビ画面で最高値となる。VGAの画素数を6.5型に凝縮した、緻密な映像が豊富な情報を再現。これが画面サイズを超える表現力をもたらしているのだ。地図の表現力はもとより、転送したビデオ映像を再生しても、その表示からは緻密感のある高品位さがじゅうぶん伝わってくる。モニターのデザインもきわめて美しく、モニターの外側も、内側も、AVメーカーとしてのこだわりが隅々まで生かされた結果といえるだろう。
カーナビとしての実力はどうか。目的地検索では収録されているデータが豊富で、これは目的地探しにおいてじゅうぶんな能力を発揮する。なかでも便利に思えるのはシチュエーション検索。“お茶したい”や“トイレに行きたい“など、ドライブ中に必要となりそうな施設や店舗などが、そのシチュエーションに応じ、ジャンルを飛び越えた検索ができること。また、この内容はお好みに合わせカスタマイズもできるので、よく利用しそうな項目を登録しておけば、いざというときに役立ちそうだ。ルート案内中のサポートもかなりの充実ぶり。2画面表示機能を使って多彩に表示するのはもちろん、方面看板表示も進路を確認するうえで大いに役に立つ。なかでも都市高速の入口案内やJCTでの分岐ガイドは、その鮮明な表示とも相まってひと目でその状況が把握できる。分岐点でのサポートをいかにわかりやすく表現するかはカーナビにとってはいわば生命線でもある。その意味でも『XYZ』はじゅうぶんに満足できる案内を行なってくれていると断言していい。
最後にXYZの大きな魅力であるPCとのリンクに注目してみたい。ビデオや音楽、さらに地図の更新管理、それぞれにおいて専用のアプリケーションを用意しており、PCとの関係をより密接なものとしている。また、ビデオや音楽をさらに豊富に保存したいのであれば、あまり使わないエリアの地図をPC側に移動することで、AVエリアを拡大することができる。また、XYZでは無線LANカードを利用することもできるので、ガレージ付近でブロードバンドによるインターネット接続も楽しめる。まさに使えば使うほどその楽しさが伝わってくる。XYZはそんな魅力あふれる新世代のカーナビとして誕生、日々成長しつづけているのである。(会田肇) |