SALASを活用する場合は装着後にナビ本体の取り付け角度を設定する必要がある。パッケージに同梱された角度を測るメジャーを使って計測する。この設定を通じてSALASの正確な測位精度が実現する
ANDを間に挟んで複数のキーワードを入力すれば、そのワードに該当する施設をリストアップする、まかせてサーチ。キーワードの順番に関係なくそのワードが含まれる施設をリストアップする。並べ替え、絞り込みも簡単
DVDビデオ/CD/MD/SDメモリーカードのスロットを装備する本体。内蔵のハードディスクは30GB。エンタテイメントバンクによりSDメモリーカードやCDからHDDへ、動画、静止画、音楽の保存ができる
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カーナビとAV機能の融合がさらに進む04〜05にかけての新製品。なかでもコンソールにすっきりと装着できる2DIN一体型AVナビに人気が集中しているようで、パナソニックもそのカテゴリーに、ニューモデルを投入した。パナソニックとしては初めての2DIN一体機、CN-HDS930MDである。
スペックはこの春登場したCN-HDS950MDと同等。画面サイズは6.5型ワイドと若干小さくはなっているが、ワイドVGAモニターは地図をきめ細かく美しく表現する。その能力を生かすべく、地図データも高密度。ビルが立体的に建ち並ぶ、ドライビングバーチャルシティマップ、道路脇のビルの看板まで描くハイウェイスーパーライブビュー、広域の地図で地形の起伏まで描く、3Dサテライトマップなどの多彩な地図は、極めて美しく表現力に優れている。当然、DVDビデオの映像もくっきりと鮮やか、また将来に備えて地上デジタル放送のチューナー（別売り・発売は未定）を接続するためのD2映像入力端子を装備しているが、これが発売になれば、VGAモニターの優位性はさらに生かされるだろう。
SALASによってもたらされた測位性能の向上は、ドライバーに大きな安心感を与えてくれる。これまでのカーナビは、立体駐車場のらせんスロープをぐるぐると回って出口に出た直後など、過酷な状況だが場所を一番知りたいというときに大幅に自車位置がずれていたりして、使い物にならないケースがあった。それを克服するために、3Dジャイロを活用してクルマの旋回角を正確に割り出し、GPS電波をキャッチできない屋内でも正しい自車位置を表示できるロジックがSALAS。実際、高層の屋内立体駐車場をハシゴして試してみたが、ほぼ正確な位置を示したのには驚いた。またインターネットの検索サイト感覚で、複数ワードを組み合わせた施設検索ができ、リストアップした候補を近い順に並べ替えたり、ジャンルやエリアで絞り込むことができる検索機能＝まかせてサーチも使いやすいものだ。
AV機能も充実している。DVDビデオ、CD、MD、TV、FM/AMのカーAVフルメディアに対応しているほか、SDメモリーカードを介して、MPEG4の動画やJPEGの静止画、MP3の圧縮オーディオを楽しむこともできる。またエンタテインメントバンクにより、動画、静止画、音楽をHDDに保存可能。ビデオカメラ、DVDレコーダー、デジカメ、パソコン、携帯電話などSDメモリーカード対応の機器はさまざまだが、これらをお持ちの人なら、旅先で撮った映像や家で録画したTV番組、写真、音楽など、さまざまなデータをSDカードを介して保存して車内で楽しむことができるのだ。
DVDビデオ再生は、今のカーナビには当たり前の機能になったが、CN-HDS930MDには5.1chデコーダーを内蔵。チャンネル分のスピーカーを用意すれば、手軽にDVDビデオの5.1chサラウンド再生ができる。デモカーは5.1ch分のスピーカーを組み込んでいたが、車内に広がる立体音響は臨場感あふれるものだった。また4スピーカーで5.1ch再生の臨場感を味わえるバーチャル5.1サラウンドモードは、スピーカーをグレードアップする予定のない人でも気軽に5.1chサラウンドの雰囲気を楽しめるのがありがたい。画像も、ナビ性能も、AV機能もハイスペックなモデルだ。（石田功）
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