カーウイングスの新機能として用意されたのが「送っとケータイ」。このサービスを使えば、位置情報がカーウイングスセンターに送られ、それに関連するメールが携帯電話に送られる。たとえば降車後も、周辺地図やぐるなびによる周辺のグルメ情報などのコンテンツを簡単にご利用することが可能となる
カーウイングスではニュースや天気予報をはじめ、ドライブに役立つ多彩な情報を提供。内容は音声でも読み上げられるので、走行中でも確実に情報取得できる
50音検索の絞り込み機能も充実しており、カーナビとしての操作性は大幅にアップ。表示フォントや地図のデザインまでも見直しを図り、ユーザーインターフェイスは一段と向上している
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フーガに搭載されたDVDナビゲーションを操作してまず感じたのが、使いやすさのうえで従来に比べて大幅に向上しているな、ということだ。日産ではフーガに搭載するにあたって、そのインターフェイスそのものを大幅に見直し、誰でも簡単に使いこなせる操作環境を実現することを徹底追求したという。
その核となったのは紛れもなくセンターダイヤルも含むセンターコントロールスイッチだ。周囲にあるダイヤルをクルクルッと回すだけで希望するメニューが表示され、再度希望する項目に合わせてセンターボタンを押す。これだけで操作したいモードへと切り替えられるのだ。地図もその表示自体をイチから見直したというだけあって、かなり見やすいものとなっている。操作系に一貫性を持たせたうえ、各種設定はきわめてスムーズに行なえるものとなった。
表示する地図も大幅に見やすくなり、地図フォントは適切なサイズへと変更され、文字の重なりも減って込み入った印象はかなり低減されている。市街地図の表示はもちろんのこと、道幅を実際の状況に反映させたりもしている。
そんな最新のカーナビゲーションと組み合わされたのが通信情報サービス「カーウイングス」である。その最大のポイントは目的地までをもっとも効率のよいルートで案内するという「最速ルート探索」機能の搭載だろう。もともとカーナビ側には条件別に最大5ルートまでを同時に探索する機能を備えられていたが、このフーガに搭載されたカーナビでは過去の渋滞実績から今後の道路の混み具合を予測する「渋滞予測探索」を可能としている。しかも、カーウイングスからの最新交通情報を取得することで、現在の交通情報と（過去の）統計に基づく交通情報とを照らし合わせて、もっとも早く目的地に到着するルートを導き出すのだ。これによって、事故などの過去の実績からは予測不可能な突然のアクシデントにも対応可能となったのである。
その操作はじつに簡単で、いったん希望の目的地までのルート探索を行ない、そのあとでメニューから「最速ルート探索」の項目を選んで再探索をするだけ。これにより、もっとも目的地まで早く到着すると予想されるルートを案内する。実際に都内を横断するカタチで複数のカーナビ搭載車との実走テストを行なってみたが、カーウイングス搭載のフーガは幹線を主体とするルートを選ぶ傾向にあったものの、かなりの好成績を残したことを報告しておこう。
それとオペレータを経由した案内も大きなメリットがあった。たとえば「横浜の港の見える丘公園近くの喫茶店」といった要望にも登録内容から的確に案内をしてくれたのだ。一般的にいって、こうした要望にカーナビは応えることはできない。目的地設定もオペレータの案内に従って「決定」ボタンを押せばいい。まさにカーウイングスは人との会話の中で誰もが使いこなせる環境としてもたらしてくれるのだ。
もちろん、これらの通信にはハンズフリー通話が欠かせないわけだが、データ通信はパケット通信ではなく、一般的な回線交換方式で行なっている。その理由は現段階ではパケットによる通信のほうがコスト的に高めであることへの対応なのだという。これだけのサービスが受けられて、新車登録から3年間まではその利用料が通信料を除いて無料というのは驚き。これなら日常的に使ってみようという気になるのはボクだけではないだろう。（会田肇）
※取材車両のカーウイングスはフーガ、ティーダ以降の日産車に搭載されています
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