

一見するとVICSのレベル2表示に見えるが、これもれっきとしたインターナビVICS情報のひとつ。現在地から目的地までの経路がこの簡易図形でもわかるようになっており、別画面では所要時間も把握できる



ドライブアシスト機能以外にも、一般的なニュースなどを受信し、それを音声で読み上げてもらうことも可能。メールの送受信もでき、このデータの読み上げもしてくれる



愛車のメンテナンス管理をセンターと同期させられるだけでなく、必要な情報をすばやく取りだせるオーナー専用のホームページを用意。PCや携帯電話を通じて最新スポット情報を検索したり、情報をダウンロードしてカーナビで利用することも可能だ
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インターナビ・プレミアムクラブが渋滞予測を可能にしたことで、交通情報の提供は新たな段階を迎えたといっていいだろう。それまでは現在のデータに基づくばかりで、これから発生する渋滞などわかるはずもないと思っていた。しかし、過去の実績と現在の交通状況、さらには長期間にわたって蓄積してきた独自のデータをもとに、インターナビ・プレミアムクラブではより精度の高い渋滞予測を可能にしたのだ。
これまでもインターナビ・プレミアムクラブは交通情報の提供にあたって、先行してその機能を世の中で実用化してきた。「インターナビVICS」はセンターから情報を提供することで本来のVICS受信機では得られなかったエリアをまたいだ広域のVICS情報を提供してきたし、インターナビ・プレミアムクラブ会員が走行して集めたVICS対象外路線の交通情報を蓄積してユーザー同士が利用し合う「プレミアムメンバーズVICS」は、フローティングカーの実用例として大きな注目を浴びた。そして、これらのデータをベースに渋滞を予測して、目的地までの最適なルートを案内するというのだから恐れ入る。
実際にこれらの機能を使って試乗してみると、圧倒的な差がつくわけではないが、非対応車に比べても明らかに短い所要時間で目的地に着くことができる。もちろん、突然発生した事故などには対応できるはずもないが、可能な限り効率のよいルートが選べていると思えるだけでも精神的にもかなりラクになることは間違いない。
「精神的にラク」といえば、インターナビ・プレミアムクラブの「QQコール」の存在も大きな意味がある。ひとことでいえば、オペレーターによるドライバーアシストサービスであるが、個人的にはその内容の充実ぶりに注目している。
第一のポイントが「マップコード」と呼ばれる数字を読み上げるだけで、自車の居場所が自動的にセンターに把握されるようになっていることだ。緊急時の場合、なかなか自分の場所を相手に伝えることは難しいが、この安心感はきわめて大きい。しかも、クルマの使い方から、クルマが動けなくなったときの代替交通機関や宿泊施設の手配、しかもHondaディーラーでの修理が可能となった場合はこの費用をインターナビ・プレミアムクラブが負担してくれるのに驚かされた。
そして、レジェンドより新たに搭載された新機能にも注目が集まる。ひとつは「インターナビ・ウェザー」で、通常の地図上に天気情報が表示される初の機能。そこには現在雨の降っている場所の表示や、警報や注意報を音声案内し、さらに目的地までのルートが台風の進路に当たる場合はその案内までも行なうのだという。この情報は日本気象協会からの情報であること、24時間にわたっての情報提供にも対応しているというのも心強い。
それと車線別所要時間情報にも注目したい。この情報により、分岐点での流れる車線を判断して、より効率のよいルート案内に役立てることができるのだ。都市部では右左折でのロスが極めて大きいとされてきたが、この対応によってそういったロスにもじゅうぶん対応可能となるはずだ。まさに徹底したドライブアシストが会員に対して大きなメリットをもたらしているといえるだろう。この情報を反映できるのは、レジェンド以降順次適用されるが、既存ユーザーも地図更新すれば、DVDナビタイプでも適用される(12月以降)。(会田肇)
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