(1)都市高速を走行中に車線変更を促され、指示通りにレーンチェンジ。
(2)都市高速の出口ランプを走行し、高さが違いを認識しリルートを開始。

■GPSだけではうまくいかないカーナビ
カーナビゲーションにとってもっとも重要なこと、それは自車位置をいかに高精度に表示することができるかにある。カロッツェリアのフラッグシップとなる本機は、そうした技術に対して徹底的なこだわりをもって開発された。

カーナビは基本的にGPSで得た電波をもとに現在地を算出するが、実際には建物などに電波が反射するなど、ある程度の誤差は発生する。そこで、マップマッチング技術（地図の道路上に強制的にマッチングさせる）をはじめ、数多くの補正技術が開発されてきたわけだが、そうした補正技術を使ったとしても完全に誤差を解消するわけにはいかない。

とくに細かい街路が存在する都市部では、わずかな誤差でも一本隔てた道路上を走ってしまうことは少なくない。そのわずかな誤差が、カーナビとして本質的な機能を奪ってしまうこともある。つまり案内ができなくなってしまうのだ。

■高低差や駐車場の枠まで認識
カロッツェリアのカーナビ開発陣は、こうした状況を再確認しつつ「IQ高精度」なカーナビを開発した。たとえば一般道とその上に高速道などが並列して走る場合、そのどちらにいるかカーナビにとって判断することは難しい。しかし、本機の地図データには、道路の傾斜データが収録されており（全国都市高速、都市間高速、一部有料道路のJCT/IC、主要国道、主要地方道の全国約5000件）、これとクルマの上下動を検出する3Dジャイロによって、自車がどの位置にいるかを正確に認識する。

■今回からはさらに車線認識まで
また、分岐点ではその地点を高精度に案内する「ジャスト案内」を行ったり、「駐車場マップ」では駐車した枠までも正確に表示。さらに、都市高速で走行している車線までも認識するようになり、不適切な車線を走っていれば車線移動を促す。

実際テストでも、都市高速走行中ランプを降りるとその瞬間リルートを始めた。車線の認識もしっかり行われており、驚くべき精度を確認できた。この高精度な測位こそ、ドライバーに大きな安心感を生み出すのである。

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