■業界最小サイズの16GB HDD搭載
カーナビのユーザーはファミリー層が中心というデータがある。「CN-HDX300」はそんなユーザーをメインターゲットにしたオールインワンHDDナビだ。最大の特徴は、HDD内蔵型ナビとしては業界最小サイズを実現した点。一見すると液晶テレビと見間違えそうなコンパクトなボディに、縦に置いた16GBのHDD、小型テレビチューナーや3Dジャイロや車速パルスセンサーを内蔵する。しかもこれだけの機能を盛り込んだにも関わらず、高性能HDDナビで17万8000円という驚異的な価格となっている。
ファミリー層をターゲットとする際、より重要なのが使い勝手をどこまで高められるかという点にある。CN-HDX300ではメニュー画面の分かりやすさ、リモコンの操作性、地図の見やすさなどに重点を置き、高性能カーナビを誰にでも簡単に使えるよう操作性を追求した。これまで「P-navi」等で培ってきた優れたインターフェイスをベースに、メニュー体系をさらに見直したほか、HDDというメディアを活かした素早いレスポンス性を実現している。
またカーナビの基本性能である検索能力も一段と向上している。ジャンル検索データは約440に分類した施設データの中から、50音順や近い順、エリア別といったきめ細かな絞込みによって、簡単かつ効率よく目的地を探し出すことが可能だ。
■新開発ウルトラ1チップによる高速処理
検索・探索処理速度はもちろん、地図スクロールやルート探索もスムーズでほとんどストレスが感じられない。これを実現しているのが新開発の統合チップ「ウルトラ1チップ」だ。これまでの機種では別々のチップとして搭載されてきたCPU、描画用プロセッサ、インターフェイス用チップ(I/O ASIC)の機能を1枚に凝縮。省スペース化にも大きく貢献した。そのほか本体に内蔵した3Dジャイロや車速パルスセンサーは、煩わしい取り付け作業をすることなく簡単に接続でき、また高精度な測位を可能にしている。
ルート案内では「曜日・時間規制考慮探索」や 昭文社「マップル渋滞・ぬけみち」表示といった魅力的な機能を満載。また専用サイト「HD-navi」からデータをダウンロードし、地図上のランドマークやプログラムを追加・更新することも可能だ。オーディオ関連では、MP3ファイルをSDメモリーカードやUSB経由でHDDに転送し、オリジナル音楽ライブラリーとして楽しめる「ミュージックタンク」機能も搭載する。
これだけのスペックをそろえながらも、コンパクトで低価格、かつ取り付けも簡単──。もはや年末のカーナビ商戦で“台風の眼”的存在となるのは確実なようだ。
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