■驚きのスカイクルーズビュー
ケンウッドの秋冬モデル「HDX-700」の最大のポイントは、「スカイクルーズビュー」という新しいタイプの地図表示機能を備えたことだ。これは実際の航空写真を元に、全国16都市の写真地図を作成したもの。通常地図と同じように目的地までの経路誘導ができるだけでなく、地図スケールの変更や地図回転、スクロール、アングル角度の変更などが自由に行える。表示の際は画面が鮮明になってくるまで多少時間がかかるものの、そのリアルさや視認性は十分だ。
カーナビ機能としては「5ルート同時探索」を始め、VICS渋滞確認/ワンタッチ迂回機能、提携駐車場検索機能などを搭載。さらに名称入力などを効率的に行えるよう日本語変換システム「ATOK」も備えている。
■オーディオコントロールもナビ画面でできる
またオーディオシステムとの融合も見逃せないポイント。ケンウッド製LX-BUS端子を持つオーディオと接続することで、音量調整やソース切り替えなどがナビのモニター上でコントロールできるのだ。しかも「イージーコントロールモード」機能を使えば、ナビやテレビを見ながらでもオーディオコントロール用のサブ画面を表示できる。このあたりの使い勝手は、オーディオメーカーらしい配慮といえるだろう。
内蔵のHDDは、容量16GBのうち2GBをユーザーエリアとして自由に使える。自分で作ったMP3ファイルをメモリースティック経由で、カーナビ本体へ移動し楽しむことが可能だ。2GBすべてを音楽エリアとして使うと、約300曲のファイルを保存できる。
メモリースティックからHDDへコピーする際は、ケンウッドオリジナルの音楽圧縮フォーマット「KSF(Kenwood Sound Format)」に変換される。これは「Music Cellar」と呼ばれるジュークボックスソフト上で楽曲を扱いやすくするほか、著作権保護のために開発されたフォーマットとなっている。
■インダッシュモニターの剛性をアップさせたメカ
ダッシュインモニターを「ザクションメカ」と呼ばれる新しい機構で支えている点もポイントのひとつだ。モニターを立ち上げるアクションを変更したことで、タッチパネルに適した高い剛性を保てるようになっている。また脱着パネル方式による簡易セキュリティ機能にも対応。パネルを外したときはカーナビ機能が一切動作せず、LEDインジケーター点滅による威嚇効果も発揮する。
1DIN内でカーナビとしてのすべての機能が完結し、その上でオーディオとの連携も果たす。安心して使えるカーナビ機能もきちんと引き継がれており、この年末モデルの中でも注目商品となることは確実と言えそうだ。
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