淡々と冷静にゆっくり話す、室屋義秀。いよいよレッドブル・エアレースが、最後のテイクオフ。ことし2019年大会でレッドブル・エアレースが終了するうえ、その最終戦が千葉大会ということで、9月7日の予選にも多くの日本メディアが室屋を追った。
泣いても笑っても最後のレッドブル・エアレース最終戦は、ハンガー(機体格納庫)を陸上自衛隊木更津駐屯地に移して開催。ここからの室屋コメントは、あさ10時に木更津駐屯地ハンガーで行われた記者会見での内容だ。
◆5番と9番のバーチカルターンが勝負に

「5番と9番のバーチカルターンが勝負になる。5番はとくに、海側にバンクを倒していくことになるだろう。トラックリミットラインの制限にひっかからないように、いかに速く飛ぶかが勝負のポイントになるだろう」
「天気がドラマチックな感じだけど、きょうの予選はいい天気で、フライトコンディションはいい。気温が熱いから、フライトに影響するような注意予報は出てない。あすは台風が近づいているということで、進路・タイミングも含めて微妙な位置にいる。きょうの夕方にはみえてくるだろう。それまでは考えてもしょうがない。とにかく予選を終えてから考えたい」
◆荒れたコンディションのほうが自分は強い

「自分たちの出したいタイムにむけて、いろいろデータがとれてるので、非常にいい感じ。風が海から入ってきているから、海側にバーチカルターンを入れたほうがいいタイムが出るという計算結果がある。どれぐらい倒すか、5度単位でずっと調整をかけている。きょうのコンディションをみて、どの角度で飛べばベストタイムが出るかわかっている」
◆5回のフライトに集中していくだけ、トップを狙うだけ

「心技体。心の状態、コンディションなどを準備して、身体も機体も調整しないといけない。それからテクニックについてもトレーニングを積んできて、これらを総合的にすすめてきて、1年もたないぐらいの量でコミットしてきた。ことしはとくに終了のアナウンスがあってからは」
「きょうの予選2回、あした決勝3回と、5回飛んで終わり。この5回のフライトに集中していくだけ。日々どうやって生きていくか、レースはどういう存在などか、すべてを整理して、マインドセットをつくり込んでいくことが大事。ずっと組み立ててきた。きょうは、このフライトをやるしかない。ともかくやると。きょうはもうトップを狙うだけ」
究極の三次元モータースポーツ、レッドブル・エアレースの頂点をめざし、いよいよ離陸する室屋義秀。千葉の海上に、どんなパフォーマンスラインを描いてくれるか。
