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【トップインタビュー】マツダ・井巻久一会長兼社長 10年先のマツダをいま考える
Hisakazu Imaki
マツダ会長兼社長  井巻久一  Hisakazu Imaki
2003年8月に日本人としては.........
フォード出身者の決断と、プロパーの忠誠心と
――中期計画のマツダモメンタムは2年目でコミットメントを概ね達成し、07年3月期の営業利益は目標値のほぼ1.5倍に達する見通しです。この3カ年をどう評価していますか。

井巻 為替(=円安)の影響もありましたので、そこそこという評価です。ただし、社員は本当に頑張ってくれたと感謝しています。また、広島、山口という地元の人々や取引先に可愛がっていただいたし、サポートしていただきました。当社は規模は小さいですが、ファンは多いとの実感です。サプライヤーさんにも、よくしていただいています。また、国内はもちろん、世界中の販売会社とも、これまでの積み重ねで、信頼関係ができてきた。収益だけでなく、人と人とのつながりが(事業の)基盤ですから、そうしたものもできてきたかなと評価しています。

――1990年代末の危機的な状況から再建が着実に進みました。

井巻 モメンタムはいまのような評価ですが、(再建の)きっかけになったのは、ウォレスさん(ヘンリー・ウォレス社長=96年就任)をはじめ、ジェームス・ミラーさん、マーク・フィールズさんというフォード出身の歴代社長の時々の決断です。外国人社長に何ができるという人もいましたが、客観的に物事を見て、やるべきことをタイムリーに決断してもらったのが大きかった。それが、われわれにも非常にうまく作用したということです。ただ、当社に忠誠心の非常に高い優秀な社員が居たということもあります。その辺が相まってうまく行ったのだと理解しています。


インタビュアー:池原照雄(経済ジャーナリスト)
写真:上尾雅英
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Page 1フォード出身者の決断と、プロパーの忠誠心と
Page 2指示するのを待つ、辛抱する
Page 3フォードとの関係は変わらない、zoom zoomも変えない
Page 4デザインに関心は示すが口は出さない
Page 5新中計で安全・環境への取り組み明示
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