[an error occurred while processing this directive]
[an error occurred while processing this directive]
[an error occurred while processing this directive]
|
 |
●ユーザーサービスに力を入れる
――予告整備?
村田 以前は、ある個所の修理に来られたついでに他のところを修理しても修理代をいただけた。でも、今は、そんなことをしたら、お前余計なことするな、と言われてしまう時代で、ついでに他を修理することができなくなりました。車検なんかもそうですよね。そこで、ユーザーが修理に来られたときに、タイヤの彫りの深さだとか、いろんなところを点検し、6カ月後の点検まではちょっと心配ですから、3カ月以内に来てくれれば取り替えますよ、とか、他にもここがちょっと心配ですね、と言ってあげるのを予告整備と呼んでいます。お客さんの、かゆいところに手が届くサービスのはずです。
――ところで、三菱ふそうトラック・バスカンパニーは、三菱自動車から分社した会社ですね。そもそも、三菱自動車のトラック・バス部門を、なぜ分社したのですか。
村田 乗用車部門とトラック・バス部門をそれぞれ事業として明確に互分することで、それぞれの事業の責任を明確にしたほうがいい、という河添(克彦)前社長(現取締相談役)の発案によるものです。
|
――以前は、決算発表期でも、乗用車とトラック・バスのそれぞれがどれだけの収益なのか発表されなかった。トラック・バス部門を分社すれば、乗用車、トラック・バスのそれぞれがどの程度の収益なのかはっきりわかるし、それに伴う責任も明確にするというわけですね。
村田 そのとおりです。同時に、分社したほうが、乗用車、トラック・バスのそれぞれの事業の発展性もあると考えました。2000年の4月に、社内分社して、開発、生産、購売、販売の4部門となり、昨年の7月には事業管理本部をつくり、独自にバランスシートや財務資料を出せることになりました。ただ、人事、法務、総務など、まだ三菱自動車と一緒になっている部署も残っています。
――まだ三菱自動車と一緒になっている部署も切り離して、完全に分社するのはいつ頃ですか。
村田 いまの日本の税制でいきますと、分社したときに評価がえをするわけですが、その際に税負担が伴います。分社しても今までと同じ事業を継続する場合は、評価がえをに伴う税負担をしなくていいという税制改革に向けた動きがあるのですが、まだ決まっていません。分社に伴い、持ち株会社制を導入することも考えていますが、それに伴う連結納入制度もまだはっきりしていません。この辺がはっきりしないと、完全分社の目途がたたないんですよ。
――三菱ふそうトラック・バスカンパニーという社名はこのままですか。
村田 ちょっと名前が長いかもしれませんね。でも「三菱」あるいは「ふそう」を取ってしまうわけにはいきませんので、トラック・バスというのを取ってしまうことも考えられますが、これから検討します
(後編につづく)
 |
 |
 |
昭和35年、東京工業大学卒業後、東京自動車製作所トラック・バス生産本部副本部長を経て、平成5年6月取締役トラック・バス生産本部副本部長兼東京自動車製作所長に就任。平成9年6月には常務取締役、平成10年6月に取締役副社長就任。平成12年6月より、取締役三菱ふそうトラック・バスカンパニー社長(CEO)として、指揮をとる。 |
 |
|
経済誌編集長を経てフリー経済ジャーナリストへ。「週刊文春」「週刊現代」「週刊朝日」「プレジデント」などの雑誌や、「ニュースジャパン」(フジTV)で活躍。著書に「トヨタ創意くふう提案活動」「自動車大ビッグバン」などがある。 |
|
|
<関連記事>
【シリーズ:安田有三トップインタビュー】
・日本経団連 奥田碩会長(2002年8月)
・富士重工業 竹中恭二社長(2001年8月)
・三菱 園部社長+エクロート副社長(2001年4月)
・ダイハツ工業 山田隆哉社長(2001年3月)
・日野自動車 湯浅浩社長(2001年3月)
・三菱ふそうトラック・バスカンパニー 村田有造社長(2001年2月)
・いすゞ自動車 井田義則社長(2001年2月)
・スズキ株式会社 戸田昌男社長(2001年1月)
・日産自動車 塙 義一会長(2000年12月)
・トヨタ自動車 張 富士夫社長(2000年11月)
・いすゞ自動車 稲生 武社長(2000年7月)
|
|
 |