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'89年に初代が登場して以来、その時代ごとの「走りのホンモノ感」で多くのユーザーを魅了してきたレガシィシリーズ。通算4代目は、今まで培ってきたスポーティさにプラスして、SUBARUの、レガシィならではのアイデンティティをさらに高めることが目標だった。実際、フラッグシップの6気筒ユニットを一新し、その発表の場をドイツ・フランクフルトモーターショーで行なうなど、Mクラス・スポーツプレミアムの代表格であるアウディやBMWを意識。4代目のねらいである走りの本質追求が、国産車の価値基準を変えるきっかけとなったことが大きく評価され、レガシィは日本で最高の新車賞である 2003-2004日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。
さて、B4とはどういうクルマなのか。'98年に3代目ワゴンが登場した約半年後に、初代モデルが誕生したのが始まり。そしてこの初代モデルは、日本のスポーツセダンのスタンダードを塗り替える記念碑的なモデルだった。280psのツインターボ付きボクサーエンジン、優れたSymmetricai AWD(All-Wheel-Drive)、高いボディ剛性などのパッケージングが、当時270万円という低価格で手に入った。こうした流れを通じて、2003年5月に2世代目の新B4につながっていく……。
はっきりいって、新B4のどこを見ても、気持ちいいぐらいに新しい。17/18インチタイヤをキチンと履きこなす足回り。ATやブレーキといったダイナミクスに直結する部分を通して伝わる絶妙の乗り味。B4伝統の6ライト・サイドウインドはしっかり継承しながら、絞り込みを効かせた塊感あるエクステリアとしたことで、伝統と新しさが巧みに融合している。いっぽう、4気筒のツインターボはシングルコンプレッサーに変更され、マフラーはシングルから、デュアルタイプに変わって、あのボクサーサウンドが一段と上品になったのもはずせないところ。また、フラッグシップの6気筒は、30ps力強くなっただけではなく、エンジンの加速感と排気音がグーンと洗練された。
この6気筒エンジンの最大の注目点は、「ダイレクト可変バルブリフト機構」だ。これは、ポルシェボクスターに搭載されるバリオカムと同タイプのダイレクト式だが、デバイスはSUBARU独自のものだ。この新しい方式では、低速トルクを犠牲にせずに、高回転までよく回るという。いずれの回転域でも燃焼効率が高くなり、パワーアップと環境性能の向上にも貢献する。
全面的にアップグレードされたトータル・パッケージングのおかげで、レガシィは日本のみならず、世界に向けてより力強いブランド力でアピールできることは間違いない。 |
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'60年豪州生まれ。現在、欧米、日本の有力誌16誌に執筆し、合計部数は450万部と日本一。日本語の原稿を自分で書く唯一の外国人モータージャーナリスト。COTY選考委員。 |
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PHOTO : 森山良雄 青山勝己 |
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アントン・ウィンストンさん |
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英国生まれ豪州育ち。35歳。'92年に来日。以来、映画館(マルチプレックス)の開発に携わる。新車やカーグッズに目がない生粋のクルマ好き。仕事柄、カーオーディオにもうるさい。カスタマイズ系のB4 RSKに乗る。 |
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ポール・ハンセンさん |
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米国・シアトル生まれ。35歳。'93年に来日。以来、グラフィックデザイナーとして広告やウェブデザインに携わる。かつて日産510、280Z、B210等を所有したことがある。愛車はレガシィB4 RSK(かなりチューンド)。 |
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