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地図データの大容量化、素早いシークスピード、そして音楽データの収納など、DVDナビでは真似のできないコンパチブルな性能をもったHDDカーナビ。登場から3年目の今年は、いよいよ第2世代へ突入した。道案内しての基本性能を高めながら、クルマの中でのエンタテイメント性を演出していくのが、各メーカー勝負の見せドコロ。また、自動車メーカー純正HDDナビも登場し、戦国時代の様相といえる現状をリポートしていく
《文:石田真一》
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「地図データを何に収録するか」というのは、カーナビを開発する上で避けて通ることができない道のひとつだ。詳細なデータを収録すればするほど、必要とする容量は増えていくため、カーナビは常に大容量のメディアを選択してきた。
単一のCD-ROMから始まった地図データ用メディアは、地域ごとに区分した詳細情報を持つメディアを複数枚を入れ替えて使う方式に発展。1997年にはそれらを1枚に集約したDVD-ROMが採用される。地図データとしてはこの段階で完成形にあったが、クリアな音声案内や3D表示の画面、スピーディーな検索機能を追求した結果、8.5GBの容量を持つDVD-ROMでも足らなくなった。
1990年に世界初のGPSカーナビ『AVIC-1』を発売し、カーナビの歴史をつねに切り開いてきたパイオニアは2001年5月、ハードディスク(HDD)ナビ『AVIC-H09』を発表する。PC ではごく一般的である10GB容量のHDDを地図用のメディアとして搭載。検索速度の向上を図るだけではなく、DVD/CDドライブからのリッピング機能を持たせ、HDD内に設けられたユーザースペースにMP3ファイルを収録することも可能とした。オプション品として販売された10GBのHDDをもう1基増設した場合、その収録曲数は最大2000曲にも達する。一度聞いたCDがMP3化されて収録されるため、ドライブの度に大量のCDを持ち歩く必要もなくなった。
パイオニアは初代モデルの発売時からカーナビの型式に「AVIC」という文字列を一貫して採用している。「Audio・Visual・Information・Communication」の略だが、AVIC-H09発売によって、これまでの課題であったオーディオ&ビジュアル面との親和性を高めることに成功している。
「将来的にはカーナビもHDDに向かうだろう」といわれてきたが、AVIC-H09の発売はアルパインやパナソニックなど、DVDナビで熾烈な販売競争を続けてきたライバルメーカーにとってはかなり衝撃的な出来事だったようだ。以後、ライバル各社はHDDナビの開発を本格化させるが、パイオニア以外のメーカーからHDDナビが発売されたのはAVIC-H09発売後から、じつに8ヶ月の期間を要したのだった。
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HDDメディアを使ったカーナビ第一号機。DVDナビでは体感できない高レスポンスと長時間再生が楽しめるミュージックサーバーがウリ
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発売開始:2001年6月
HDD容量:標準10GB
(追加10GB)
光学ドライブ:DVD/CD
CDリッピング機能:MP3
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販売終了
HDDナビ第一号機であり、現在では新品入手は困難。発売当初はDVD/CDドライブ付きで23万円。8インチモニターセットで37万円弱の価格設定だった
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