2006年、地上デジタル放送チューナーを標準搭載したハイエンドカーナビとして人気を博したストラーダFクラス『HDS910』。長期リポートの締めくくりとして、松下電器産業 市販マーケティンググループグローバル販売助成チームリーダーの川原正明氏とリポーターである神尾寿の対談をお届けする。
昨年、地上デジタル放送チューナーを標準搭載したハイエンドカーナビとして人気を博したストラーダFクラス『HDS910』。“地デジ”をハードディスク、音楽リッピングに次ぐ新たなトレンドにしたという意味でも、その役割は大きかった。
HDDカーナビの登場以降、市販カーナビはオーディオ機能を取り込んで成長してきた。ストラーダFクラスのオーディオ機能も、ハイエンドカーナビらしく、専用オーディオに肩を並べる充実ぶりである。
カーナビの基本機能といえば「目的地検索」。この部分は長年、登録データ数の多さで競争があったが、HDDカーナビの台頭で収録データ数は急増。今ではどれだけ“調べやすいか”が重要なポイントになっている。
最近のポータブルオーディオ市場の中で、隠れた成長勢力になっているのが携帯電話のデジタル音楽再生機能だ。この音楽ケータイの代表的なもののひとつが、パナソニックグループが力を入れる「SDオーディオ」だ。もちろんストラーダ「Fクラス」もSDオーディオ対応である。
過去の渋滞情報をもとに、これからの渋滞を予測する「渋滞予測システム」は、市販カーナビでも過去の渋滞情報をHDDに搭載する“ストレージ型”で渋滞予測システムのキャッチアップを行なっており、ストラーダFクラスにも「渋滞データバンク探索」が搭載されている。
世界的な『iPod』ブームの中で、「クルマでiPodを楽しむ」スタイルは、北米のみならず日本でもかなり定着してきた。カーオーディオやカーナビのiPod対応は“もはやあたりまえ”の機能だ。
市販カーナビといえば、ちょっと前まで地図の種類の多さや派手さを競い合っていた。とくに3D表示地図では、建物がどれだけリアルに再現できるか、スムーズに表示できるかで各社がしのぎを削って実装している売りの機能だ。
今年のストラーダのセールスポイントは、何をおいても「地上デジタル放送標準対応」だろう。最上位クラスの「Fクラス」はもちろん、スタンダードクラスにも地デジ標準対応モデルを用意。他社製カーナビで「本体+地デジチューナー」を買うよりもお得なプライスタグがぶら下がっている。
1台のクルマを夫婦で共有。平日は妻がアシ代わりに使い、休日は家族でショッピングやドライブに行く。都市近郊に住むファミリー層ならば、このようなカーライフスタイルが多いのではないだろうか。