13日、ドイツで開幕したフランクフルトモーターショー11。アルファロメオのブースの主役は、小型ミッドシップスポーツカー、『4Cコンセプト』が務めた。
レースをするために集まったのだから納得できるレースをしたかったが、仕方なし。これもまたレースの現実である。しかし、我々の「AIOC東日本復興祈願145」の元に全国からメンバーが集まった目的は、もうひとつあった。走ること、競うことでできる「募金」である。
ゼッケン130「AIOC東日本復興祈願145けを走らせる目的のなかに、宮城県で実際に被災してしまったホビーレース仲間とサーキットで走る時間を共有したいという想いがあった。スタートは伊藤に任せたが、第6スティントのバトンを宮城県の佐藤に託した。
第4スティントは、大阪でレーシングギヤショップを経営するアンダーレの代表取締役・山本に「AIOC東日本復興祈願145」が託された。山本はショップ経営を営む傍ら、自らもホビーレースに積極参加するアマチュアレーサーでもある。
スタート直後の3番手から順位は一気に50番手前後へ。しかし、まだ11時間も時間は残っている。第2スティントを担当する大川にとっては、生まれて初めてツインリンクもてぎを走るだけに、余計なプレッシャーもかからずに丁度良かったのかもしれない。
ゼッケン130は、東日本大震災の発生からレース当日が130日目だったから。急造チームだけにまともにスタッフすら集める時間もなかったから、チーム監督はドライバー兼務で自称「僕」。
2011年3月11日から、ちょうど130日目となる7月17日に、僕たちはツインリンクもてぎにいた。レースを見ることも大好きだが、自分でやる方がもっと好き。「走ることで何かできるのではないか?」と考え、集い、走った、2011年度版「大人の夏休み」である。
アルファロメオ江戸川としてのアイドラーズ12時間耐久レース参戦は2年目。同社はフィアット&アルファロメオの正規ディーラーだが、自然派生的にユーザー主体のレーシングチームであるAIOCが誕生したのは2005年のこと。
東日本大震災の発生以後、プロのレースが自粛や延期を余儀なくされたほどなのだから、趣味のレース=ホビーレースの主催者たちの多くが二の足を踏んだことは想像に難くない。