三菱自動車工業の会長兼社長兼CEOに就任した岡崎洋一郎氏は本社で記者会見し、策定中の再建計画にからむ新たな資本提携について「将来の可能性はあるものの、いま現在は念頭に置いていない」と述べた。
三菱自動車は30日開催の三菱自動車臨時株主総会および同総会後の臨時取締役会で、取締役社長兼CEOに三菱重工業取締役岡崎洋一郎氏が就任することを決定した。
三菱自動車は26日、取締役社長兼CEOのロルフ・エクロートが同日付で退任したことを発表した。エクロート氏の後任となる代表取締役社長については近日中に選任される予定。
三菱自動車工業は23日、三菱重工業、三菱商事および東京三菱銀行の三菱グループ3社と、三菱自動車の事業再生に向けて中期経営計画を改めて策定し直すことにした、と発表した。
「ダイムラー、三菱自動車支援打ち切り」---。きょうの朝刊には間に合わなかったが、早朝に飛び込んできたこの衝撃的なニュースに、耳を疑ったマスコミ関係者も多かったことだろう。
三菱自動車工業の広報部は23日午後、独ダイムラークライスラーが経営再建支援の打ち切りを決めた問題で、三菱への出資分が直ちに引き上げられることはないとの見通しを示した。
ダイムラークライスラーが三菱自動車の支援から撤退を発表したことから、日本政府にも衝撃が走った。
米国の格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、ダイムラークライスラーが三菱自動車の支援から撤退したことから、格付けを3段階引き下げたと発表した。
ダイムラークライスラーが22日に開いた臨時の取締役会と監査役会で、三菱自動車工業の経営再建から手を引くことを決めたのを受け、三菱側は23日午前、ロルフ・エクロート社長と三菱重工業、三菱商事、三菱銀行のグループ3社首脳が都内に集まり当面の対応策を協議した。
三菱自動車の経営再建計画を策定していたダイムラークライスラ−は、三菱自動車への増資には応じず、資金援助も行わないと発表した。