輸入車モデルが少ないコンパクトミニバンだけに注目度も高い。デザインはきわめてシンプルだがクオリティは高く、仕上げの美しさが光る。
トゥーランは、いかにもドイツ車らしい味だ。外観のラインはすっきりして無駄がない。カテゴリーとしてミニミニバンには入るが、日本のライバルより若干幅が広め。
硬めで背筋がピンと伸びるシート、立って座らせられるポジション、全長わずか約4.4mなのに、大人7人と荷物がそこそこ乗るパッケージングは「これぞゴルフ」。
2リッターは低速から非常にトルクがあり、7人フル乗車を考えるとこれぐらいのパワーは欲しい。でも、ミニバンにいつもフル乗車しているとは限らず、それならば1.6リッターでも十分だ。
VW=アウディの中核車種用新骨格はなかなかの力作。その上に3列シートミニバンをドイツ流に仕立てた。
VWの新しいミニバンといった認識で、それ以上のものを期待していなかったが、乗ってビックリ。ボクの知る限りトゥーランの操縦性はFF車の中で世界一よいと思う。
7人分の3点式シートベルトにヘッドレストを備え、乗員全員が安全に乗れる3列シートのミニミニバンとして、これからの日本車のベンチマークになるだろう。
VW『ゴルフ』の派生車種の計画が着実に進行している。ハッチバックよりも一足先に発売された乗用ミニバン『トゥーラン』は販売好調だが、さらに商用バンの『キャディ・ライフ』がジュネーブショーで初公開された。