直噴エンジンのFSIは、ビックリするほどいいクルマだった。電動パワステをピュッと切ると、ものすごくシャープに曲がって、その感覚だけでも面白い。
ホイールベース&全幅をワイド化しながらも全高をダウン。これによって、スポーティなエクステリア&エアロダイナミクスを演出している。
小さくてカワイイ、とか小さくて安いといった価値観とは一線を画し、コンパクトでありながらパフォーマンス、クオリティともに高い、まさに「プレミアムコンパクト」。
直噴エンジンの低回転トルクの薄さにガッカリさせられたA3だが、いっぽうで新トランスミッション“DSG”が生み出す新鮮なフィーリングには驚嘆した。
快適装備も安全装備も、必要なものはぜんぶ揃っているが、余計なものはついていない。「スタンダード」という言葉を想起させる爽やかな実用ハッチだ。