助手席に取り付けられた「不思議な出っ張り」の秘密が「デザイナーズトーク」で明らかにされた。乗り降りする時に手を置く場所なのだ。「デザイン上は違和感があるが、使ってみてそのありがたみがわかりますね」とインダストリアルデザイナーの山中俊治氏。駒田デザイナーは「うれしがって見せたいなぁという感じはあります」
新型『ラウム』にはトヨタ・ユニバーサルデザインが実際に目で見てわかる部分が多く存在する。ポイントとなったパノラマオープンドアとタンブルシートという組み合わせの中にもそれが見て取れる。
18日に開催されたトヨタ「デザイナーズトーク」でゲストスピーカーであるインダストリアルデザイナーの山中俊治氏は、「ユニバーサルデザインというのはあらゆる製品がベーシックに持っているべきものです。また丁寧に考えたデザインが思わぬ結果を起こすんです。『ラウム』もユーザーが発見してくれるクルマなんじゃないかな」と。
18日に東京臨海副都心のMEGAWEBにて開催されたトヨタ「デザイナーズトーク」。ゲストスピーカーであるインダストリアルデザイナーの山中俊治氏は親指日本語キーボード『tagtype』をデザインした人物。山中氏は新型『ラウム』に込められたトヨタ・ユニバーサルデザインについて「初めてセンターメーターの見やすさを実感しました」と太鼓判。
19日、トヨタ「デザイナーズトーク」が東京臨海副都心のMEGAWEBで開催された。第6回となる今回はインダストリアルデザイナーの山中俊次氏をゲストスピーカーとして迎え、ユニバーサルデザインを中心に、新型『ラウム』の担当デザイナーのこだわりや裏話などをユーザーと直に語り合った。
12日に発表された新型『ラウム』について、トヨタ自動車デザイン本部が「デザイナーズトーク」を開催する。デザイナーズトークは、担当デザイナーのこだわりや裏話を、デザイナー自身とユーザーが語り合う場。今回はゲストスピーカーとして、親指だけで操作可能な日本語キーボード『tagtype』をデザインした工業デザイナーの山中俊治氏を迎える。
新型『ラウム』には様々なところにユニバーサルデザインが多用されている。運転者がこのクルマの使いやすさを実感できるところはどこだろうか。「それはさらに見やすくなったセンターメーターです」と語るのは関東自動車工業のインテリアシステム開発部でメーターパネルなどの設計を担当する眞田洋さん。
最近のトヨタ車はニューモデル発表と同時に福祉車両の「ウェルキャブ」もラインナップすることを常としている。そして特販・特装車両部の中島秀昌・ウェルキャブグループ長は「ラウムほどウェルキャブのコンセプトに合致したクルマはない」と語る。
センターピラーレス構造としたパノラマオープンドアの採用で、これまでにない開放感を得た新型『ラウム』だが、その開放感に貢献したのはドアだけではない、タンブル構造を採用し、折り畳みが可能となった助手席シートも忘れてはならない。
第2開発センターで新型『ラウム』のボディ設計を担当した大塚晋グループ長は「従来のドアと比較した場合、ロックする位置を増やしています。これによって『セルシオ』級の大型車が側面に衝突した場合でも車室内侵入を防げるようになりました」と説明する。
ここ最近、センターピラーの無い新型車がいくつか登場し、この構造にも目新しさを感じなくなってきたが、第2開発センターでラウムのボディ設計を担当している大塚晋グループ長は「他社のクルマには無い特徴がある」と説明する。それはセンターピラーが無いのは助手席側に限られるということ。
トヨタ自動車は、『ラウム』をフルモデルチェンジし、5月12日より発売した。2代目となる新型車は、「クルマづくりにおけるユニバーサルデザインの追究」を開発テーマに掲げ、すべての人にやさしく使いやすいことをめざした。今後のトヨタのクルマ作りの方向を示唆するものだという。21世紀のクルマの新しい価値観がわかる、写真30点!