「日本型ナビ」については、これまでアメリカではアルパイン1社が孤軍奮闘するといった状況が続いていた。しかし、昨年にはパイオニアとケンウッドが本格参入し、2002年はパナソニックとクラリオンがそれぞれ参入を果たす。
街路名があらゆる普及しているアメリカでは、住所を知っていれば目的地へ到着できる。こういった状況下でカーナビが普及するのは難しいと言われてきたが、ここへ来て高級車を中心とした標準装着が進むにつれ、ユーザーのカーナビへの関心も高まってきているようだ。
2002年の新しいオーディオメディアとして注目されそうなのが、ハードディスク(HDD)によるものだ。
今、米国のカーオーディオ関連でその成り行きが注目されているのが、人工衛星によるサテライトラジオだ。これは人工衛星を経由して約100チャンネルにも及ぶCD並みの高音質放送が専用レシーバーを通して受信可能となるもの。
カーオーディオの盗難などは日常茶飯事といわれる米国において、カーオーディオのセキュリティ確保はもはや常識。この対策には各社が様々な提案をしているが、新たな形態での提案を行ったのがパナソニックだ。
1DIN型レシーバーとして高い人気を獲得しているケンウッドの「919」シリーズ。2002年CESではそのニューモデルが早くもお目見えした。その中核となるCDレシーバー『KDC-MP919』はMP3再生にも対応したのはもちろん、CD-R/RWで記録したCDの再生も可能というこれまでの特徴をそのままに、一段と高級感あふれるデザインとなっている。
今年も新デザイン採用のモデルが続々と登場している。パイオニアは、基本的に多くのモデルが昨年モデルのデザインを踏襲する中で、開いたパネルに有機液晶によるディスプレイを搭載したモデルを発表。パネルを開いた状態で使用することで、操作性と視認性の両方を向上させている。
ハードディスクを備えたCDレシーバーの登場も話題となった。日本ではパイオニアが一番乗りを果たしたが、米国ではソニーが先行する形で発表。メモリースティック・スロットを備えつつ、165時間もの再生が可能な10GBのハードディスクを内蔵し、米国では1500ドル(約19万円)で今春より発売される予定だ。
今回のCESでのカーオーディオ展示で注目されたのは、昨年に引き続いて、各メーカーがカーAVへの展開をさらに積極的に進めていることだ。
「2002 International CES」が開催されている。カーオーディオに関しては、その年の市場を占う新商品を集めるショーとして注目を集めており、今回も日本のカーオーディオメーカーをはじめ、米国、欧州などから多数のメーカーが出展した。