新型『ステージア』の全高は1510mm、大型タイヤなどでボディが40mm上がっている「AR-X」では1550mmとなっている。これは「立体駐車場に入る」と言われ、最近の国産乗用車のスペックでよく見る数字だ。
16日、新型『ステージア』が発表された。用意されたカーナビは、6.5インチワイドモニターDVDナビなど、大きく分けて2種類。
「立体の流れ」を重視したスタイリングの新型『ステージア』では、ヘッドライトが大きく後退しているが、外側にあるターンシグナルとポジションのところのライトレンズがランプの形に合わせて膨らんでいる。
新型『ステージア』は今年6月に発表された『スカイライン』と同じ「FMパッケージ」と呼ばれるV6エンジンのFRプラットフォームを使用している。チーフ・プロダクトスペシャリストも同一人物。デザインにおいても同じチームで取り組んだのだという。
新型『ステージア』はゴーン体制でデザインの最終決定がなされた最初のモデルだという。1/4モデルで4案から2案に絞られ、1/1モデルで現在のモデルの元となるスタイルが決定した。この最終決定ではなったのは「立体の流れ」というテーマの明快さが大きな決め手となったそうだ。
新型『スカイライン』にも用意されたかった280psV6ターボが、『ステージア』には用意されたのはなぜだろうか?「4WDでパワフルな走りのワゴン、というイメージに合わせてターボを用意しました」と、パワートレイン事業本部の村田恵一・主管は応える。
新型『ステージア』の最大のウリは、ステーションワゴン最強の走行性能だろう。その動力の源となるのが、大幅な改良を受けたVQ型V6エンジンだ。
新型『ステージア』は、走りの性能だけでなく、アメニティの向上も図られている。ドライバーズシートは身長145cmの小柄なレディから192cmの大柄な男性まで、誰もがベストなドライビングポジションを得られるように設計されている。シートの前後スライド長は240mm、リフト調整幅は60mm。
上質な走りをめざす新型『ステージア』は、装備品にもこだわりを見せる。ステアリングは本革巻きで、本革の表皮と軸のウレタンの間にクッション材を追加して握りのフィット感を向上させたファイングリップタイプのものが装着される。ステアリング径は旧型の390mmから370mmへと小径化され、スポーティさも増している。
『ステージア』がフルモデルチェンジを受けて旧型から明らかに向上したポイントといえば、何といっても室内スペースの拡大だろう。旧型モデルはスペース的にきつかった旧型『スカイライン』のシャーシを流用して作られていたため、ボディサイズのわりに室内は狭いという難点があった。
新型『ステージア』のシャーシは、現行『スカイライン』と共通。日産が社運をかけて世に送り出した、次世代型Lクラス用FRシャーシだ。それゆえ、ワゴンとセダンというボディ形態の違いはあるものの、スカイラインとの技術的な共通点は多い。
新型ステージアはRVの資質も高められている。世界的に流行しているクロカンと乗用車の中間的性格のカテゴリー、クロスオーバータイプに属する「AR-X」は、新型の目玉グレードだ。
新型ステージアのグレード体系は大きく分けて3系統。クロスオーバーRVの「AR-X FOUR」、豪華なGTワゴンという位置づけの「RX」、走行性能を極めたスポーツワゴンの「RS」だ。
日産自動車はLクラスツーリングワゴンの『ステージア』をフルモデルチェンジ、本日発表・発売した。カルロス・ゴーン社長は「先代からの進化。プレステージ性、ドライビング性能、装備のいっそうの充実を図った」とプレゼンテーションで語った。