自動車メーカーの各労組は15日、経営側に一時金などの要求書を一斉に提出し、春季労使交渉が本格スタートした。
日本鉄鋼連盟の林田英治会長は1月25日の定例会長会見で、春闘について「今の環境下でコストを増やすことは考えにくい」と述べ、賃金引き上げに否定的な見方を示した。
経団連が発表した2012年春闘の経営側の指針では、定期昇給について「東日本大震災や円高などの影響で負担が重い企業は延期・凍結も行わざるを得ない」などと方針を転換したという。
トヨタ自動車グループの約32万人の組合員で組織する全トヨタ労働組合連合会が2012年春闘で、ベースアップ(ベア)に相当する「賃金是正分」の統一要求を見送る方針を固めたという。
三菱ふそうトラック・バスは、2011年春闘で、一時金として組合側の要求を下回る3.35か月プラスアルファを回答した。
ヤマハ発動機は、2011年春闘で一時金について組合側の要求を0.5か月下回る4.5か月を回答した。
UDトラックスは、2011年春闘で、一時金について年間3.9か月を回答した。
日野自動車は、2011年春闘で一時金について4.7か月プラス5万円を回答した。
いすゞ自動車は、2011年春闘で、一時金として組合要求の満額回答となる5.0か月分を支給すると回答した。
日産自動車は3月23日、2011年春闘で一時金については5.5か月を支給するとして組合側の要求に対して満額を回答した。
ホンダは、今春闘で、一時金について労組の要求した5.9か月を満額回答した。自動車メーカーで満額回答したのはトヨタ自動車、富士重工業(スバル)に続いて3社目。
ダイハツ工業は、今春闘で、組合側に対して一時金4.8か月プラスと業績連動分を回答した。
三菱自動車は、今春闘で一時金3.6か月、業績に応じて最大0.4か月加算すると回答、組合側と妥結した。
スズキは、今春闘で一時金5.0か月を回答した。組合の要求に対して0.3か月下回った。満額回答とはならなかったものの、前年実績との比較では0.2か月上回った。
マツダは、今春闘で一時金の要求に対して0.5か月下回る4.50か月を回答した。