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ボルボがトラック・バス事業で三菱自動車との資本提携関係を解消したのは、欧州でのライバルメーカーであるダイムラー・クライスラーが三菱自動車の株式を34%保有しており、仮にトラック・バス事業を分社しても、ダイムラー・クライスラーの干渉を阻むことは困難だと判断したからだとの見方が有力である。ボルボは新たな資本提携相手として、資本関係にあるルノーが筆頭株主になっている日産ディーゼル工業を選ぶのではないか、との観測もある。

が、トラック業界の信頼できる情報筋によれば、ボルボが三菱自動車との資本提携関係を解消したのは、前述した理由からではなく、ボルボの世界戦略に基づくものだというのである。つまり、ボルボはGM(ゼネラル・モーターズ)との資本提携を模索している。GMもこの話には極めて前向きだ。GMはすでにいすゞ自動車をグループの商用車部門と位置づけているが、いすゞには今後、日本及びアジア地域の商用車部門を担ってもらい、ボルボと資本提携することで、欧州の商用車部門をボルボに担ってもらうという構想を持っている。

問題はこれにボルボの筆頭株主であるルノーがどう反応するかだ。ルノーもGMとの資本提携に同意すれば何ら問題はないが、もしルノーが反対した場合には、ボルボはルノーの持ち株をGMに買い取ってもらってまでもGMグループ入りするという強硬手段をとる可能性もある。
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