BMWは、本当に走りにこだわるメーカーなのだと、この5シリーズに乗ると感じるものだ……。
ルックスは強烈な個性があるが知的でいい。インテリアもラグジュアリーかつスッキリとし、メーターパネルでスポーティさを表現。
このクルマの分析は未消化。日本仕様の(530i)を乗っただけで、走る状況や足まわりの暖まり方などによって動きや振動の感触が変動し、本性が見えない。
バリアブルステアリングギアや6速ATをギュと引き締まったボディに押し込んだのが、新しい5シリーズ。クルマとの一体感はこのクラス随一だ。
ウイッシュにボコボコにされたストリームが、反撃を期してフェイスリフトしたら、なぜかウィッシュに似てしまった、と思ったのはワタシだけでしょうか。
単にフェイスリフトしただけかと思って試乗をしてみたら、根本から造り直したことはすぐに判った。ボディのしっかり感がまるで異なり、これだけでもホンダ車の域を脱している。
とても軽自動車とは思えぬ快適さと居心地よさが得られるのだ。走行面においてもターボを選べばどこにでも行けるし、NAで街なかを走っていても不安も不満もない。
ターゲットを身長165cmの女性に絞ったせいで、身長174cm体重80kg超のボクが乗るとシートが合わない。
『アブソルート』はスポーティさが売り。が、ストリームのそれは残念ながらぼくの期待値には届かなかった。
走りの熟成は、とくに進んでいる。さすがに7人も乗ると鈍重だけど、4名乗車だったら、けっこう活発に走る。少なくとも、コーナーでグラグラして辟易するようなことはない。
今や軽は「我慢グルマ」ではなくなった。ライフのインテリアもカジュアルなセンスが光り、使い勝手はよい。
今までの軽自動車では当たり前だった「無用な背高フォルム」と決別。その点を通じて、新型ライフは現在の軽自動車枠の中で将来を見据え、開発された姿勢が感じられるのだ。
エクステリアは「?」だが、走りは確実に進化。以前のモデルで感じられた粗さが抑えられ「洗練」の言葉がふさわしい。
日本車のマイナーチェンジは、開発時とは別の担当者が、見た目の印象だけを変え、不満・苦情対策に終始し、結局「いじりこわす」ケースが多い。このストリームも、そういう典型的なパターンに陥ってしまった。
軽専業メーカーの同ジャンル商品に比べると、顧客層は絞れるから、見た目の商品性はわかりやすく仕立ててある。基本骨格も一新。後席の着座姿勢はOK。前席はもう少し高く座りたい。