原油高に対する警戒感が強まり、全体相場は3日続落。三菱自動車工業は連日の上場来安値更新。第1四半期の業績発表時に、通期予想の最終赤字は変更しなかったが、販売不振は深刻で予断を許さない。
三菱自動車工業は4日、2005年3月期の第1四半期(4−6月期)決算を発表した。前年同期は米国の自動車ローン焦げ付きが巨額の赤字を生んだため、今期の営業利益、経常利益の赤字幅は縮小した。
三菱自動車は、事業再生計画の進捗状況を発表した。コスト削減では、2004年度目標の894億円を達成するため、第1四半期に役員報酬カット、管理職・一般社員の給与見直し、豪州リストラ前倒しの効果が出ている。
三菱自動車は、2004年4-6月期(第1四半期)連結決算を発表、当期損益が豪州でのリストラ費用と新型車開発取り止めによる損失を特別損失を計上したため、前年同期よりも36億年赤字幅が拡大し、547億円となった。
インターネット新車販売大手のオートバイテル・ジャパンは、7月の新車見積依頼ランキングを発表した。それによると1位は前月3位だったトヨタの『ウィッシュ』。2位はホンダ『エディックス』がいきなりランクイン。
フォード・モーター・カンパニーは、同社が開発し、自動車業界標準となっている塗料溶剤再利用プログラムの再生溶剤量が5000万ガロンを達成したと発表した。
ダイムラークライスラーは、監査役会で、取締役会人事異動を決議して発表した。代表取締役で商用車部門統括だったエックハルト・コーデス氏が10月1日付けでメルセデス・カーグループ統括に就任する。
三菱自動車工業の7月米国新車販売は、前年同月比52.9%減の1万1192台と大幅に悪化した。自動車ローン審査の厳格化などが要因で、6月に続いてほぼ半減の状態が2カ月続いている。
自動車業界が3日(現地時間)発表した7月の米国新車販売実績によると、7月としては過去最高を記録したトヨタ自動車が、ダイムラークライスラーのクライスラー部門を抜いて3位となった。昨年8月以来、2度目となる。
原油高、ハイテク企業の業績に対する懸念などから、全体相場は続落。自動車株は全面安となった。三菱自動車工業が明日に第1四半期の業績発表を控え、業績悪化を織り込む動きとなった。