カーボンニュートラルの事例を紹介!広島県呉市にインタビューしてわかった取り組みの効果は?

カーボンニュートラルの事例を紹介!広島県呉市にインタビューしてわかった取り組みの効果は?

世界の平均気温は2020年時点で100年程前に比べ約1.1度も上昇し、この温暖化による災害リスクは高いと言われています。

温暖化対策として実施されているカーボンニュートラルは、脱炭素社会の実現を目指す世界的な取り組みの1つ。

そしてCO2を排出しないEV(電気)自動車の普及は、カーボンニュートラル実現の一環として大切な取り組みです。

今回カーライゼーションでは、EV自動運転バスの走行実験を行った広島県呉市にスポットを当てて詳しく紹介します

またカーボンニュートラルの解説や広島県呉市へ直接インタビューを行い回答もまとめているので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

そもそもカーボンニュートラルとは?

カーボンニュートラルとは、CO2等の温室効果ガスの排出吸収量を均衡させ実質ゼロにすることを意味した環境化学用語の1つです。
※参考:環境省「カーボンニュートラルとは」
※参考:経済産業省「カーボンニュートラルって何ですか?(前編)」

温室効果ガスの排出と吸収量を均衡させることで温暖化による気候変動問題を解決しようと、120以上の国と地域が目標を掲げています。

日本でも2020年10月、政府が2050年まで温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすると宣言しました。

カーボンニュートラルにおける「温室効果ガスの排出」と「吸収量の詳細」については以下の通り。

  • 温室効果ガスの排出:私たちが日々の生活で排出する二酸化炭素(CO2)のこと
  • 温室効果ガスの吸収量:植林、森林管理による大気中のCO2吸収量のこと

温暖化による気候変動は、私たち人類やすべての生き物にとって生存基盤を揺るがしかねない「気候危機」につながる恐れもあります。

気候危機を回避するため、今から脱炭素社会実現に向けてカーボンニュートラルなどに取り組む必要があるのです。

広島県呉市によるEV自動運転バス走行実験の概要

令和4年12月10日(土)・11日(日)に、広島県呉市では以下のようなEV自動運転バス走行実験が行われました
参照:広島県呉市公式サイト

概要 詳細
実証実験の目的 ・自動運行補助施設(磁気マーカ)等の検証や、次世代モビリティ導入における課題等の把握のため
・呉駅周辺地域の総合開発に向け、交通結節機能の強化
・市民の方々に自動運転の公道走行を体験していただくため
走行車両 EV自動運転バス
※BYD J6 を先進モビリティ(株)にて自動運転化改造した車両
自動運転バスの試乗期間(2日間限定) 令和4年12月10日 (土) ~ 12月11日 (日)
※2023年現在は終了済み
運行ルート ・呉市役所
・呉駅前
・中央桟橋
・本通3丁目
・呉市役所
料金 無料(予約制)
自動運転バスの主な検証内容 ・GPS微弱区間における磁気マーカの有効性
・交差点での右折走行支援
・市民への試乗アンケートを行い、心理面の分析

呉市は自動運転車両などの次世代モビリティ(※)の導入を視野に入れた実証実験に継続して取り組み、環境整備を推進しています。
(※)自動運転のような、先端テクノロジーを活用した進化型の移動手段

動力源の100%が電気であるEV車(電気自動車)は従来のガソリン車とは異なり、温暖化の原因となる二酸化炭素の排出がゼロです。

EV自動運転バスは呉駅周辺の総合開発だけに留まらず、脱炭素社会を目指すカーボンニュートラルの実現に向けた先進的な取り組みの1つとも言えるでしょう。

広島県呉市へのインタビュー背景

カーライゼーションでは、2020年に日本政府が宣言した「2050年までのカーボンニュートラル実現」の推進に取り組んでいます。

カーボンニュートラル実現の一環として排出ガス(CO2)を削減する「EVバス」の導入事例を紹介したいと考え、広島県呉市で行われた交通社会実験に辿り着きました。

今回はEV自動運転バス実験について「広島県呉市」へインタビューし、その内容を紹介するのでぜひご覧になってください。

広島県呉市へのインタビュー紹介

広島県呉市

磁気マーカ区間を走行中の自動運転バス
※画像提供元:広島県呉市

ここからは広島県呉市へ実際にインタビューし、いただいた回答を紹介していきます。

広島県呉市は以前から「道・港・駅・まち」が一体となる、次世代型総合交通拠点の実現に向けた取り組みを実施しています。

回答からは今回の交通実証実験から判明した様々なことを知れるので、興味がある方はぜひ参考にしてみてくださいね。

【Q1】自動運転バス実証実験の導入に至った背景・きっかけ

A.現在、呉市では、市の玄関口である呉駅周辺地域を再生し、交通まちづくりとスマートシティの拠点形成を目指す「呉駅周辺地域総合開発」に取り組んでいます。

この総合開発の重要な要素である「国道31号等呉駅交通ターミナル整備」では、国が全国で展開しているバスタプロジェクトの一環として、次世代型総合交通拠点の整備を進めています。

本総合交通拠点は、将来的に自動運転を始めとする次世代モビリティの導入を目指しており、本市では令和元年度の水素バス(SORA)走行実験を始めとして、令和2年度に自動運転バスの交通社会実験に取り組んでいるところであり、この度のEV自動運転バスの交通社会実験も、その一環です。


【Q2】導入に対する感想(乗り心地、市民の反応等)

A.今回の実証実験では、約140人の市民等のみなさまが乗車し、乗車アンケートでは、9割以上の方に「自動運転バスが走っているまちは魅力的に感じる」とご回答いただきました。

その他、EV自動運転バスの乗り心地や走行速度についても、概ね満足いただけました。

一方、交差点や横断歩道を渡る際、自動運転車両が来たら不安に感じるという方もおり、導入に向けてまずは多くの方に街中を走行する自動運転の乗車体験をしていただき、安全性を認識していただく必要性を実感しました。

【Q3】導入によって得られた利点・メリット

A.今回は実証実験という将来の導入に向けた取り組みでした。

こうした実験を積み重ねることで、道路側の受入環境の整備や、自動運転を受け入れる側の市民の理解と機運の醸成を図っていきたいと考えています。

【Q4】実験で見えてきた課題点

A.今回の実験ルートは約4㎞の一般車混在空間でしたが、路上駐車の回避等の場面では、ドライバーによる手動介入を行いました。

また、信号認識はカメラで行いましたが、気象状況や時間帯によって認識しづらいケースもあり、信号サイクル情報を信号機から直接またはクラウド経由などで取得することでより精度が上昇すると感じました。

【Q5】今後の展望(自動運転に限らず、エコや市の活性化にまつわる取り組み)

A.今回はGPS電波の弱くなる場所に、自動運行補助施設として磁気マーカを設置し、自動運転バスの自己位置特定を補助したり、交差点にセンサーを設置し、対向車や歩行者情報を車両に送信し、右折走行を支援したりしました。

次世代モビリティの街中への導入に向けては、こうした道路インフラからの支援も必要と考えており、引き続き検討していきたいと考えています。

まとめ:カーボンニュートラルは少しずつでもまず実践することが大切

今回広島県呉市に「EV自動運転バス実証実験」についてインタビューし、紹介した主な内容は以下の通りです。

  • 以前にも水素バスの走行実験をするなど、呉市では総合交通拠点の整備と脱炭素が同時に進んでいる
  • EV自動運転バスの乗り心地や走行速度は、市民からの反応も良好だった
  • 一方で課題もあり、自動運転バスの信号認識は今後も改善が必要
  • 道路インフラの整備や今後も交通実験を重ねて、より良い街づくりをしていく

呉市の玄関口である呉駅周辺地域の再生は、交通まちづくり脱炭素社会実現の両面を併せ持つ取り組みです。

私たちは地球に住んでいる以上、持続可能な社会地球環境保全の両立を目指し取り組んでいく必要があります。

二酸化炭素の排出を完全にゼロにすることは難しいですが、温室効果ガスの総量を大幅に削減することは可能です。

その取り組みこそが「カーボンニュートラル」であり、EV自動車などの先端テクノロジーを活用すればより良い未来を実現できるでしょう。

呉市の事例のように今から少しずつ積み重ねて、将来の世代も安心して暮らせる社会の実現に向けて取り組んでみてください。

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