地球温暖化の原因は、温室効果ガスです。
温室効果ガスには、二酸化炭素やメタン、一酸化炭素などがあり、一つだけが原因ではありません。
その中でも、私たちが生活の中で多く排出する二酸化炭素は、温室効果ガスの76%を占めています。
二酸化炭素の排出を削減することが地球温暖化対策として重要です。
そこで今回は、福知山市の低公害車導入例を紹介します。
低公害車は、二酸化炭素の排出が少なく(または全くなく)環境に優しい自動車です。
福知山市での取り組みや、福知山市へ行ったインタビューの内容を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
そもそも低公害車とは何か
低公害車とは、大気汚染物質の排出が少ない(または全くない)自動車です。
低公害車には、さまざまな種類の自動車があります。
- 電気自動車
- 天然ガス自動車
- メタノール自動車
- ハイブリッド自動車
低公害車には、大気汚染物質の排出が少ないものと、全くないものがありますが、電気自動車は排出ガスが一切出ません。
低公害車を導入することで、排出ガスを減らし、環境に優しい走行を実現できます。
福知山市が行った低公害車導入の概要
令和3年2月に、福知山市は2050年に二酸化炭素排出ゼロ(ゼロカーボンシティ)を表明しました。
そのために、まずは2030年度までに二酸化炭素を約40%削減することを目標とし、地球温暖化対策を進めています。
地球温暖化対策の一環として、福知山市では低公害車を導入しました。
2040年度に公用車の全てを低公害車にできるようにしています。
低公害車の中でも、電気自動車は非常時に蓄電池として活躍できるため、利便性が高いです。
利便性の良さも考慮し、福知山市は電気自動車を導入しました。
さらに充電する電気は再生可能エネルギー由来の電気を利用し、より環境に優しい利用をしています。
福知山市へインタビューを行った背景
2020年に日本政府は、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすることを宣言しました。
温室効果ガスの排出を全体としてゼロとすることをカーボンニュートラルと言います。
カーボンニュートラルを目指すためには、二酸化炭素の排出を削減することが大切です。
福知山市が実施している低公害車の導入は、二酸化炭素の排出削減に繋がります。
そこで、福知山市へ低公害車導入についてインタビューを行いました。
福知山市での低公害車導入について詳しく紹介するので、ぜひ地球温暖化対策を考えるきっかけにしてください。
福知山市のインタビューを紹介
ここからは、福知山市へ行ったインタビューの内容を紹介します。
福知山市へのインタビューから、低公害車の導入したことによるメリット、課題などが分かります。ぜひ最後までチェックしてみてください。
低公害車の導入に至った背景・きっかけ
A.本市は令和3(2021)年2月に、令和32(2050)年までに二酸化炭素(CO2)排出量実質ゼロとする「ゼロカーボンシティ」を表明し、同年4月には「エネルギー・環境戦略課」を新設、脱炭素社会の実現に向け、積極的に取組を進めています。
また、同年10月には、「福知山市地球温暖化対策実行計画(事務事業編)」を策定し、温室効果ガスの削減に向けた推進施策として「EV等100計画」をつくりました。
この計画は消防車両や除雪車両等の特別車両を除く公用車に占めるEV等の割合を2040年目途に100%とするための公用車更新計画です。
令和3年度及び令和4年度にそれぞれEV3台、PHV1台の切替えを実施、令和5年度にはEV2台、PHV3台を更新する予定となっています。
導入に対する感想(乗り心地、利用者の反応等)
A.乗り心地が非常に快適だという声が多いです。
本市の導入実績が多い日産リーフはフル充電時の航続可能距離が570km(仕様書による)と遠方への出張にも心配なく使えるため、利用率も高いです。
現時点では、車種が限定されるため、コンパクトカーからバンやトラック等選択肢が増えればより積極的に導入を進めたいと思っています。
導入によって得られた利点・メリット
A.本市はこれまで台風等による水害に悩まされてきた過去があり、市民の皆様の危機管理意識も高いです。
電気自動車は「動く蓄電池」であり、可搬式給電器とともに非常時において避難所での活用が期待できるなどレジリエンスの向上に繋がっています。
電気自動車については、まだ真新しさもあり、市民の皆様の目をひくことからも市の「広告塔」としても役立っています。
車体には本市のゼロカーボンシティロゴをラッピングし、絵画展の入賞作品をマグネットで車体に掲載するなど、広告媒体としても活用しています。
導入により見えてきた課題点
A.現在の導入台数では問題ありませんが、今後EV等の車両台数を増やすにつれて、充電のタイミングや電力需要のピーク等についての調整や把握に努める必要があります(電気料金の抑制)。
また、現在は充電器の配線の関係からも本庁地下駐車場に優先的にEVを配置していますが、台数が増えた際には屋外への駐車が必要となり、充電器の設置等についても検討が必要です。
今後の展望(環境・人にやさしい取り組みとして検討しているもの等)
A.脱炭素社会に向けてEVやPHV等の環境配慮型車両への更新は不可欠ですが、EV等の普及に向けては給電ステーションの設置箇所拡大が課題です。
本市では令和4年度に、市公共施設に急速充電器を2箇所設置しました。
日産自動車様、三菱自動車様の協力のもとオープニングセレモニーとしてEV等試乗会を開催し、市民の皆様にその実用性や快適性を実際に体験していただいたところですが、今後もそのように楽しみながら、市民の皆様への普及啓発に繋がるような活動を進めたいと考えています。
取り組みに関する写真を見せていただきました!
A.福知山市の低公害車導入の取り組みに関する写真として、急速充電設備とEV公用車の写真をいただきました。
自然豊かな三段池公園で撮影された写真です。
►急速充電設備とEV公用車(三段池公園)
まとめ:楽しみながら地球温暖化対策を進めることが大切
今回は、福知山市の低公害車導入についてご紹介しました。
福知山市へのインタビューから分かった内容は以下の通りです。
- 2040年目途に100%とするための公用車更新計画を掲げ、低公害車導入を促進している
- 乗り心地がよく快適という声が多い
- 電気自動車は「動く蓄電池」として災害時にも活躍する
- 充電器設置などの充電に関する課題がある
2040年を目標に、公用車全てを低公害車にすることを目指し、ゼロカーボンシティへ向けて動き出しました。
インタビューでもあるように、楽しみながら地球温暖化対策を進められることが大切です。
自分が今できることを考え、無理をせず、地球環境を考えた行動を続けたいですね。