年間300日をクルマで過ごす生活…ジャパンキャンピングカーショー2023

内外装はすべて手作り
  • 内外装はすべて手作り
  • 年間300日をクルマで過ごす生活…ジャパンキャンピングカーショー2023
  • 年間300日をクルマで過ごす生活…ジャパンキャンピングカーショー2023
  • 「楽しいと思う間は続けます」というユルさも大切だと感じさせる
  • ピンクの内装が個性的な"ゆめの"さんのキャンピングカー
  • すべて自分でリノベーションした車内
  • “車輪のついたロフト付きワンルーム“
  • 外装も、ほぼDYI

幕張メッセで開催された「ジャパンキャンピングカーショー2023」では、キャンピングカーを使ったライフスタイルの提案も行われていた。

◆年間300日をクルマで暮らす

“インフルエンサーラウンジ”では、黄色の外装とピンクのインテリアが個性的な1台が目をひいた。オーナーはYouTuberの“うめの”さん。「年間300日。ここに住んで6年目です」と言う。

ピンクの内装が個性的な"ゆめの"さんのキャンピングカーピンクの内装が個性的な"ゆめの"さんのキャンピングカー

札幌生まれの札幌育ちで、現在も札幌に実家があるそうだがキャンピングカーで全国を旅している。北海道に雪が降る季節は、本州・四国・九州を巡り「季節に合わせて旅をしています」という羨ましい日々を過ごしている。春には桜前線と共に北上し、桜の花を毎日見ながら北海道に戻るという。

桜前線の北上と共に北海道に帰るという相棒桜前線の北上と共に北海道に帰るという相棒

◆出会いに魅了されて6年目

きっかけは、全都道府県の田舎を見てみたいという思いつきだそうだ。地方に行けば、電車やバスの本数やルートが限られる。ホテルを探すのもめんどうだ。「じぁ、クルマに住んでみようかな~」と思ったのが6年前。当初は1回でやめるつもりが、各地での様々な経験に魅了されあっという間に月日が経ってしまったという。

年間300日をクルマで過ごす生活…ジャパンキャンピングカーショー2023年間300日をクルマで過ごす生活…ジャパンキャンピングカーショー2023

2018年に世界文化遺産に登録された天草(長崎県)の崎津集落では、地元と連携して古民家再生をしながら畑を耕し、夜はキャンピングカーに寝泊まりしたそうだ。九州のラジオ局からオファーを受け、3か月間情報番組のパーソナリティを務めたこともあったという。

◆ "足"ではなく車輪のついたワンルーム

うめのさんのパートナーは、『チャンプ』というトヨタの『カムロード』をベースにしたキャブコンバージョン(通称キャブコン)。当時、既に30年が経過した低年式車を購入し、DIYで内装をフルリノベーションした。

すべて自分でリノベーションした車内すべて自分でリノベーションした車内

一部プロのサポートを受けたとのことだが、外装もすべて再塗装して自分好みに仕立てた。当時はペーパードライバーだったというが、1年かけてゴールする予定で出かけたそうだ。

そんな彼女にとって、クルマは「自分で動かして、自分の行きたいトコロに自由に行ける!これ以上のツールはありません」と言うように生活の軸となっている。「私の場合はそこに住んでいるので、“足”ではなく “車輪のついたロフト付きワンルーム“って感覚です」

すべて自分でリノベーションした車内すべて自分でリノベーションした車内

自分だけの空間だからこそ、内装も外装も自分でリノベーションすることにこだわったのだろう。

外装も、ほぼDYI外装も、ほぼDYI

◆単なる移動手段ではなく、パートナーとしてのクルマ

うめのさんに、この先の計画を聞くと、「どうなっても良いかな(笑)」という答えが返って来た。この生活に「義務はないので、やめたくなれば辞めればいいし、楽しいと思う間は続けます」というスタンスだ。

「楽しいと思う間は続けます」というユルさも大切だと感じさせる「楽しいと思う間は続けます」というユルさも大切だと感じさせる

「その時その時を私が楽しんで、それを色々な形で発信しています。だから、私が楽しいと思ううちは、旅を続けたいと思っています。それを見て、同じように “楽しい” と感じてくれる方がいるのは本当に嬉しいですね」とのことだ。

好きな時に好きな所に思うままに行けるのは、クルマの大きな魅力の一つだろう。キャンピングカーの場合、さらに暮らしの空間として、また、その先にある様々な経験に巡り合う手段としても活躍してくれることが理解できた。

単なる移動手段だけでないクルマの魅力を再発見させてくれたキャンピングカー単なる移動手段だけでないクルマの魅力を再発見させてくれたキャンピングカー

カーシェアリングの普及やMaaSの進化など移動手段としての色合いが濃くなりつつあるモビリティだが、クルマが人生を豊かにしてくれる“パートナー”、相棒としての存在であることも大切にしていきたい。

《石川徹》

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