京浜急行電鉄(京急)は1月13日、国土交通省に対して同日付けで鉄道旅客運賃の変更認可申請を行なったと発表した。10月の運賃改定を予定している。
京急ではコロナ禍で利用者が減少するなか、インフラの維持や安全性の向上、ホームドアの整備などを進めるため、今後5年間、年平均で265億円を投入するとしていることから、消費税による転嫁を除けば1995年以来約28年ぶりの改定に踏み切ることになった。
平均改定率は10.8%(増収率10.1%)で、普通運賃では初乗りが150円となるが、逆に41km以上は新たな需要創出と沿線活性化を目指すとして、最大14.9%の値下げとなる。
主要区間の現行運賃と申請運賃の比較。定期運賃の平均改定率は11.9%で、通勤用は平均割引率が42.2%から40.2%に引き下げられるが、普通運賃と同じく41km以上は値下げとなる。通学用は家計負担を考慮して据え置かれ、平均割引率は80.9%から82.1%にアップする。
運賃改定後も引き続き行なわれる羽田空港第1・第2ターミナル駅引上線建設工事における引上げ線の整備イメージ。引上げ線の設置で空港線の輸送力増強が期待される。