「ガラス撥水処理」するすると水滴が流れ落ちる快感~Weeklyメンテナンス~

「ガラス撥水処理」するすると水滴が流れ落ちる快感~Weeklyメンテナンス~
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愛車のメンテナンスを実施して快適なドライブ環境を作ろうというこの企画。手軽なメンテナンスメニューならば今週末に実施できるので今すぐ計画を開始しよう。今回は梅雨時の強い味方になるガラス撥水がテーマ。効果と施工法について紹介して行くこととしよう。

梅雨時のしとしと降り続く雨はドライブのテンションを下げてしまう。そこで、少しでもドライブの快適性をアップさせるために、手軽にできるメンテナンスを実施してみよう。その代表的なメニューがガラスの撥水処理だ。フロントウインドウは雨天時は通常だとワイパーを使って視界を確保するのだが、ガラスに対して撥水処理を施すことで雨水がポロポロと細かな水滴になりウインドウ面から転がり落ちて視界を確保できるので要注目だ。

◆進化を続けるガラス撥水剤に注目!

そんな時に用いるのがガラス撥水剤だ。ソフト99・ガラコやプロスタッフの各モデルがガラス撥水剤としてラインアップされているのはご存じの通りだろう。そもそもガラス撥水剤とはその名の通りガラスに付着する水滴を撥水(水をはじく加工)させるのが目的。通常はフロントウインドウに付着した雨水は薄く広がる(親水状態)になるのだが、これだと水膜がまだら模様のように点在しムラができてしまい視界がクリアではなくなってしまうのだ。通常ではワイパーで拭き取ることでクリアな視界を確保するのだが、撥水処理した場合は一定の速度で走行していると、走行風で水滴がスルスルと流れ落ちてクリアな視界を確保してくれるという仕組み。雨の強度や走行速度にもよるのだがワイパーの使用を最低限にしつつ、すっきりした視界を確保できるのが魅力だ。

では具体的なガラス撥水剤の処理について紹介していこう。まずはガラス撥水剤選びから。使用するガラス撥水剤にはいくつかの種類がある。大きく分けてシリコン系とフッ素系がラインアップされる。一般論としてはシリコン系は撥水する力が強い傾向、対してフッ素系は耐久性に優れるのが特徴とされる。低速度で水滴がスルスルと流れ落ちる感覚を体感したいならばシリコン系、長く撥水効果をキープしたいのであればフッ素系のガラス撥水剤を選ぶのが良い。

しかし近年はガラス撥水剤も進化が進み、高性能なモデルも数多く登場している。例えばソフト99の「ぬりぬりガラコDX」はシリコン系でありながら約4カ月の持続力をキープ可能(シリコン系は従来は耐久性2~3カ月とされていた)になっている。もちろん水はじき効果でもシリコン系の最先端を行くモデルに仕上がっている。このように、新しいガラス撥水剤にはさまざまな進化が加えられているので撥水剤選びを楽しんでみるのも良いだろう。

◆ガラス撥水剤は下地処理が大切

そんなガラス撥水剤は施工方法で効果や耐久性を左右する。正しく施工して最大限の性能を発揮させるようにしよう。施工方法にはいくつかのポイントがある。まずは下地作りだ。シャンプーしてガラス面をきれいにするのは基本なのだが、しつこい油膜が付着している場合は専用の油膜取りを使ってガラスの脱脂処理を行っておこう。「自分のクルマは油膜なんて着いていない」と思っているユーザーもいるだろうが、普通に走行しているだけでガラス面にはかなりの油膜が付着するので、ほぼ例外なく油膜の除去作業は必要になるだろう。各社から油膜除去のケミカルが発売されているが、代表的なモデルのひとつがプロスタッフのキイロビンだ。これらの油膜除去のケミカルを使って、しつこく付着した油膜をきれいに除去することで下地処理は完了。この時点でガラス面に水滴を付着させるとべったりと広がる、いわゆる親水状態になる。対して油膜が残っていると不規則に水がはじく状態になり視界の妨げになるのだ。

このように下地をクリーンに処理した上でガラス撥水剤の塗り込み~拭き取りを施工手順(商品ごとに設定されているので要確認)に合わせて実施していこう。こうするとで、商品本来の撥水効果と耐久性を発揮することができる。古いガラス撥水剤が残っている場合もいったんガラス面をきれいにリフレッシュした上で処理すると良いだろう。

小さな水滴になってガラス面から水滴が流れ落ちるガラス撥水処理。走行するとぱっと視界が開ける感覚は使ったユーザーだけがわかる感覚だ。純正状態のフロントウインドウでは得られないフィーリングなので、雨の多いこの時期、気に入ったガラス撥水剤を用意して週末にDIYで施工してみると良いだろう。

★Weeklyメンテナンスは毎週木曜日6:30掲載です

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。


《土田康弘》

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