三菱 eKスペース など軽3車種、突然の生産・販売停止の謎[新聞ウォッチ]

三菱自動車水島製作所
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歳末のかき入れ時に、一体全体何が起こったのだろうか。三菱自動車が岡山県の水島製作所で生産している軽自動車『eKスペース』『eKクロススペース』の生産・販売を12月3日から一時停止していることがわかったという。

きょうの読売や日経なども報じているが、日産自動車に供給している姉妹車で、11月の国内新車販売車名別総合ランキングで8位にランクインした売れ筋の『ルークス』の受託生産も停止しているという。

ただ、三菱自動車では「確認事項があるため停止している」との理由から、現時点では詳しい説明を公表していないというのも気になるところだ。

この時期の生産停止や減産は、一般的に半導体不足か、新型コロナウイルスの流行で東南アジアからの部品調達が困難になっている影響が考えられる。だが、読売の記事によると、「確認作業は安全性能に関連したものだという。水島製作所で生産している他の車種に問題は見つかっていない」としているほか、「直ちにリコールする必要はないと両社から報告を受けた。追加の報告を待って判断する」との国土交通省審査・リコール課のコメントも伝えている。

三菱自動車といえば、リコール隠しや燃費不正問題などの相次ぐ不祥事が原因で、存亡の危機に直面していたが、日産・ルノーとの3社連合で「聖域なき構造改革」を断行し、先の9月中間決算では2期ぶりに黒字転換。2022年3月期の利益見通しも上方修正するなど再建計画も順調に進み、あの“悪夢”からの脱出も目前である。今回の突然の生産停止が、どこまで業績に影響するのかも気掛かりだ。

2021年12月9日付

●ガソリン高止まり、原油は下落、価格反映に時間、税制も一因(読売・9面)

●三菱自、3車種の生産停止、水島製作所、安全性能で「確認事項」(読売・9面)

●F1ホンダ、王者かけラストラン、12日最終戦決勝セナ以来の奪取なるか(朝日・21面)

●武蔵村山、日産工場閉鎖、地域交流の場は(朝日・24面)

●都市対抗野球、東京ガス初の決勝進出、きょう初V賭け、大津町(ホンダ熊本)再サプライズ(毎日・23面)

●大雪車通行止3時間前に予告、今冬から高速3社(東京・8面)

●つながる車で特許紛争、米社トヨタなどを提訴、通信部品(日経・1面)

《福田俊之》

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