ランボルギーニ アヴェンタドール とV12、ファイナルモデルの実車発表…グッドウッド2021

6.5リットルV12エンジンは最大出力780hpに強化

プッシュロッド式磁気レオロジー・アクティブ・サスペンション

「LP」(ミッドシップ縦置き)の名称を復活

カスタマイズ可能なTFTデジタルダッシュボード

ランボルギーニ・アヴェンタドール LP780-4 Ultimae(グッドウッド2021)
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ランボルギーニは7月10日、英国の「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」において、『アヴェンタドール LP780-4 Ultimae』(Lamborghini Aventador LP 780-4 Ultimae)の実車を初公開した。

同車は、『アヴェンタドール』のおよそ10年の歴史に終止符を打つ最終モデルだ。また、ランボルギーニ伝統のV型12気筒ガソリン自然吸気エンジンを、電動化技術なしで搭載する最後のモデルでもある。クーペ350台、ロードスター250台の合計600台が限定生産される予定だ。

6.5リットルV12エンジンは最大出力780hpに強化

ランボルギーニは、アヴェンタドール LP780-4 Ultimae向けに、ランボルギーニの市販車向けとしては、史上最強のV型12気筒ガソリン自然吸気エンジンを開発した。チタン製インテークバルブの採用や、VVT(可変バルブタイミング)やVIS(可変吸気システム)の最適化により、6.5リットルV12エンジンは最大出力が780hp/8500rpmに引き上げられた。

780hpのパワーは『アヴェンタドールS』よりも40hp高く、『アヴェンタドールSVJ』を10hp上回る。最大トルクは73.4kgm/6750rpmだ。トランスミッションは7速の「ISR(インディペンデント・シフティング・ロッド)」。アヴェンタドール LP780-4 Ultimaeは、 0~100km/h加速2.8秒、最高速355km/hの性能を発揮する。CCBブレーキシステムは、100km/h走行からの制動で、30mで停止できる性能を備える。

モードセレクターによって、「STRADA」、「SPORT」、「CORSA」の3種類のドライブモードが選択できる。これにより、エンジン、トランスミッション、トラクション、ステアリング、サスペンション、スタビリティコントロールを最適に調整することができる。これらに加えて、「EGO」モードでは、すべての設定をカスタマイズし、自分だけのドライビングを楽しむことが可能という。

プッシュロッド式磁気レオロジー・アクティブ・サスペンション

「ランボルギーニ・ダイナミック・ステアリング(LDS)」と「ランボルギーニ・リアホイール・ステアリング(LRS)」を組み合わせた。この「4ホイールステアリング」により、低速時の敏捷性を向上させると同時に、高速時の車両の制御と安定性を高めている。

4輪駆動システムは、ランボルギーニ・リアホイール・ステアリング(LRS)などのアクティブシステムと連携して作動するように最適化されており、低グリップ路面でも高いパフォーマンスとドライビングプレジャーを追求した。路面コンディションや選択されたドライビングモードに応じて、前後アクスル間のトルク配分が変化する。タイヤは、ピレリ「Pゼロコルサ」を装着する。

路面コンディションや選択されたドライビングモードに応じて、ダイナミックな挙動を適応させることができるプッシュロッド式磁気レオロジー・アクティブ・サスペンションを採用した。この「4アクティブサスペンション」は、不要なローリングや車体の動きを補正するだけでなく、ランボルギーニ・リアホイール・ステアリング(LRS)と連携して作動するように設計されている

「LP」(ミッドシップ縦置き)の名称を復活

アヴェンタドール LP780-4 Ultimaeは、アヴェンタドールの基本コンセプトに戻り、「LP」(Longitudinale Posteriore=ミッドシップ縦置き)の名称を復活させた。ランボルギーニのデザイン部門の「セントロスタイル」がデザインを手がけた。特別に開発されたカラーリングは、ブラック部分と塗装部分とのコントラストを美しく演出しているという。

また、無駄のないピュアなボディラインと、広範に使用されているカーボンファイバーが特長。剛性が高く軽量なカーボンファイバー製モノコックと、ボディ全体にカーボンファイバーを多用することで、乾燥重量は1550kgに抑えている。

フロントには、リップスポイラーと大型のエアダクトが装備された。エアロダイナミクスを向上させると同時に、エンジンやラジエーターの冷却性を引き上げる。専用のフロントバンパーには、エアダクトとサイドクーリングインレットが採用された。リアバンパーは軽量デザインとしている。

アクティブエアロシステムのリアウィングは、速度と選択したドライブモードに応じて、3種類の角度に切り替わる。アンダーボディも見直され、空気の流れを最大化し、ブレーキの冷却性を高めている。

カスタマイズ可能なTFTデジタルダッシュボード

インテリアは、高級感と洗練されたスタイルを追求した。カーボンファイバーや、裏地のカラーが見えるようにY型にレーザー加工されたアルカンターラなどの素材を使用している。限定車を示すシリアルナンバーを配したカーボン製プレートを装着した。カスタマイズプログラムの「Ad Personam」の最新コーディネートも用意されている。

コンフォートシートは、アヴェンタドールSから採用されたもの。シートボルスターには、「Ultimae」の文字が刺繍されている。

カスタマイズ可能なTFTデジタルダッシュボードには、ドライバーモードが表示され、車載コネクティビティをコントロールできる。Apple 「CarPlay」は、音声で起動でき、通信やエンターテインメントを管理する。サーキット走行を重視する顧客には、「ランボルギーニテレメトリシステム」がオプションで選択できる、としている。

《森脇稔》

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