近距離輸送のカーボンニュートラル実現へ…HWエレクトロ、小型商用EV『エレモ』発表

多目的小型商用EV、エレモ
  • 多目的小型商用EV、エレモ
  • 実証実験で協力するHWエレクトロの蕭社長(右)とJFTD花キューピットの澤田会長
  • エレモの100V給電を利用したデモンストレーション
  • HWエレクトロのエレモ

HMエレクトロは12日、多用途小型商用EV『エレモ』を発表。24日から販売を開始する。また、同時に、JFTD花キューピットとともに、生花通信配達を行う実証実験もスタートする。

エレモは、今年4月に小型商用EVとして国内で初めてナンバーを取得。満充電で200km(エレモ200)または120km(エレモ120)の走行が可能な中近距離輸送を想定したEVだ。荷室の取り外しやカスタマイズが簡単にでき、軽トラックを凌ぐ、400~650kgの最大積載量も特徴。全幅1380~1450mmと細身のボディで、狭小な路地や山間部などでも使いやすい。価格は218万9000円(エレモ120・フラットベッド)~330万円(エレモ200・ボックス)。

発表会では、車両の詳細のほか、ラストワンマイルの輸送の他に、海外ですでに、消防車や給水車、ワクチン配送用などにカスタマイズし、利用されている事例を紹介。

HWエレクトロの蕭偉城社長は「エレモは、環境問題への貢献はもちろん、100V給電を備え、災害時には移動電源となったり、IoTを活用してラストワンマイルの諸々の課題の解決などにも役立つ」と語った。

具体的には、RFタグを使い、ルートの最適化を行なったり、冷蔵・冷凍の温度、湿度などをアプリでコントロールするなどをIoTを活用して、輸送効率や輸送品質の向上を実現。ドローン配達における給電基地局としての役割を担うことも、研究を進めている。

また、今後の計画として、年内を目標に軽自動車規格のEVを発売する予定であることも公表。更なるEV普及を加速させる。

花キューピットとの実証実験については、まず3か月間、都心部を中心に走行実験を行う予定。

JFTD花キューピット澤田將信の会長は「我々は68年間、一番近い加盟店から新鮮な花を届けることを続けてきた。遠くからの輸送をしないことも、SDGsにはつながるが、10年後にCO2ゼロを実現したいという目標を掲げている。その実現のためにEVを活用したい」と述べた。

花キューピットグループは送り先に最も近い店舗から花を届けることで、2020年度、注文店舗から直接配送した場合に比べて1423tのCO2削減に成功しているという。今回の実証実験では、最寄りの店舗からEVで配達することで、一層のCO2抑制を目指すための検証を行う。

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