【マツダ CX-30 新型試乗】燃費&乗り心地をアップデート、ドライバビリティにネガはなし…斎藤聡

マツダ CX-30 SKYACTIV-X(AWD・AT)
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マツダ『CX-30』が、昨年12月の年次改良に続き4月に一部商品改良を受けた。SKYACTIV-Xエンジンの排ガス性能と燃費を改善すると共に、フロント及びリヤダンパーの特性を見直し、乗り心地の改善も図られている。

細かなところでは、リヤソナーの数が3つから2つに変更となっている(性能は変わらず)。

SKYACTIV-Xのポテンシャルを感じる改良

燃費は3~7%程度改善されているということで、試乗した「CX-30 SKYACTIV-X」のAT・4WDモデルで比べてみるとWLTCモードで15.8km/リットルが16.5km/リットルと、数字を見ても大きな変更となっている。

しかも昨年12月に燃焼プログラムの見直しで、最高出力が180ps/22.8kgmから190ps/24.4kgmへとパワーアップしたばかりなのに、半年で燃費が大幅(と言っていいと思う)に向上しているわけだから驚きだ。

マツダ CX-30 SKYACTIV-Xマツダ CX-30 SKYACTIV-X
驚きというよりも半信半疑というのが正直な気分。パワーアップして燃費もよくなったなんて、そうそう素直には信じられない。ピークパワーやピークトルクは変わらないけれど、中間のパワーやトルクがやせているのではないか、そんなことをアレコレ考えながら試乗してみると…。

これが全然ネガティブなところが見当たらない。パワーやトルクがやせてモーターで補っているという感じもなかった。燃費の向上代はマツダのデータを信じる他ないが、瞬間燃費計を見ながら走っていても、1km/リットル前後いい数値を見せていた。おそらく燃焼に関するありとあらゆることをテストした結果なのだろう。ドライバビリティにネガティブなところがなく、燃費が良くなっているというのだから、素直に称賛したいと思う。

これだけ簡単(?)に燃費がよくなるということは、SKYACTIV-Xはまだかなりのポテンシャルを秘めているということでもあるのだと思う。今後の進化が楽しみだ。

マツダ CX-30 SKYACTIV-X(AWD・AT)マツダ CX-30 SKYACTIV-X(AWD・AT)

段差を超える時のショックがマイルドに

サスペンションに関しても、乗ってすぐに判るレベルでマイルドになっていた。改良前のモデルは、路面の補修跡やジョイントを踏んだ時、角は立っていないが、それでも段差に応じたショックが感じられた。これが変更後はさらに穏やかになっており、伝わってくるのは段差大きさの半分くらいのショックで、しかも入力の角がさらにマイルドなのだ。

気になったのは、20km/h以下くらいで走っているときに感じたグニャっとした足回りの柔らかさ。これはダンパーのフリクションに起因することが多いので、2000~3000kmくらい走るとすっきりしたものに変わるのかもしれない。

マツダ CX-30 SKYACTIV-X(AWD・AT)マツダ CX-30 SKYACTIV-X(AWD・AT)
というわけで、年改後わずか6か月で(一部)改良が行われたCX-30だが、その内容は「次の年次改良でもいいのでは?」と思えるような進化っぷりだった。

ただ不満がないわけではない。SKYACTIV-Xの燃費に関しては、新しいエンジンを少しでも早く、できるだけ進化させていきたいという姿勢の表れと取れるので応援したい気持ちがある。けれどサスペンションの変更は、人手不足によって日程がずれ込んだようにしか思えない。いろんな事情はあるのだろうが、買う側のことも多少考えてもらって、五月雨式にバージョンアップするのではなく、うまいタイミングで変更やバージョンアップを行ってもらえるといいなぁと思う。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

斎藤聡|モータージャーナリスト
特に自動車の運転に関する技術、操縦性に関する分析を得意とする。平たくいうと、クルマを運転することの面白さ、楽しさを多くの人に伝え、共有したいと考えている。そうした視点に立った試乗インプレッション等を雑誌及びWEB媒体に寄稿。クルマと路面との接点であるタイヤにも興味をもっており、タイヤに関する試乗レポートも得意。また、安全運転の啓蒙や普及の重要性を痛感し、各種セーフティドライビングスクールのインストラクターも行っている。

《斎藤聡》

斎藤聡

特に自動車の運転に関する技術、操縦性に関する分析を得意とする。平たくいうと、クルマを運転することの面白さ、楽しさを多くの人に伝え、共有したいと考えている。そうした視点に立った試乗インプレッション等を雑誌及びWEB媒体に寄稿。クルマと路面との接点であるタイヤにも興味をもっており、タイヤに関する試乗レポートも得意。また、安全運転の啓蒙や普及の重要性を痛感し、各種セーフティドライビングスクールのインストラクターも行っている。

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