VWのミニバン『マルチバン』次期型、ティザーイメージ…デビューは2021年後半

初代マルチバンは1985年発表

次期型はシフトレバーをスイッチに置き換え

デュアルクラッチの「DSG」も装備される予定

フォルクスワーゲン・マルチバン 次期型のティザーイメージ
  • フォルクスワーゲン・マルチバン 次期型のティザーイメージ
  • フォルクスワーゲン・マルチバン 次期型のティザーイメージ
  • フォルクスワーゲン T3 ベースのマルチバン
  • フォルクスワーゲン T4 ベースのマルチバン
  • フォルクスワーゲン T5 ベースのマルチバン
  • フォルクスワーゲン T6 ベースのマルチバン(現行型)

フォルクスワーゲンは4月28日、2021年後半にワールドプレミアする予定の次期『マルチバン』(Volkswagen Multivan)のティザーイメージを公開した。同時に、次期マルチバンに採用されるテクノロジーの一部を発表している。

初代マルチバンは1985年発表

フォルクスワーゲンは1985年9月、ドイツ・フランクフルトで開催されたIAA国際モーターショー(商用車)において、商用バンの『T3』をベースにした乗用バージョン、初代マルチバンを発表した。

以来、『T4』、『T5』、現行の『T6』をベースにした乗用ミニバンとして、マルチバンが設定されてきた。2019年には、現行のマルチバンが大幅改良を受け、「マルチバン6.1」にアップデートされた。現行型には、新しいシートシステムやキャプテンシート、格納式テーブル、インテリジェントなインフォテインメントや先進運転支援システム(ADAS)を搭載している。

フォルクスワーゲンによると、次期マルチバンはこれまで以上に持続可能で、快適で、安全で、インテリジェントで、コネクティビティに優れ、高品質になるという。

次期型はシフトレバーをスイッチに置き換え

フォルクスワーゲンは次期マルチバンに採用されるテクノロジーの一部を発表した。そのひとつが、シフトレバーの廃止だ。その目的は、運転を容易にし、室内スペースを増やすことだという。

マルチバンの第1世代のT3と、第2世代のT4には、長いシャフトを備えたシフトレバーが装備されていた。マルチバンの第3世代のT5と、第4世代のT6では、シフトレバーがインパネに移動している。

次期マルチバンでは、電子機器とソフトウェアの連携により、新しい機能を可能にしている。フォルクスワーゲンはこの連携を利用して、次期マルチバンのシフトレバーをスイッチに置き換える。

デュアルクラッチの「DSG」も装備される予定

ワンタッチのスイッチ式シフトを可能にするテクノロジーが、シフトバイワイヤーだ。シフトバイワイヤーでは、シフトチェンジの操作を電気信号とアクチュエータで行う。将来的にマルチバンには、フォルクスワーゲンのデュアルクラッチギアボックス、「DSG」が装備される予定だ。次期マルチバンでは、マニュアルギアボックスを廃止する予定で、マニュアルギアボックスのメカニズム用のスペースを不要にする。

次期マルチバンでは、小さなシフトスイッチが採用される。人間工学に配慮した結果、シフトスイッチはステアリングホイールの右側の新設計のインストルメントパネルに組み込まれる。DSGのスイッチは、ドライバーの操作性に配慮して、インフォテインメントシステムの10インチディスプレイと同じ高さにレイアウトされる。

次期マルチバンでは初めて、車両の周囲の360度の映像を車載モニターに表示する「エリアビュー」がオプションで用意される。これにより、駐車を支援する。一方、サイドブレーキレバーは、新型では邪魔にならない位置にレイアウトされるという。

次期マルチバンのパーキングブレーキは、ボタンで電子的に、または自動的に作動する。そのため、運転席と助手席のスペースがさらに広がる。クールボックスから何かを取り出したり、新しい多機能テーブルを運転席と助手席の間のセンターコンソールとして使用したりすることもできるという。

《森脇稔》

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