地域内移動で共助・互助による支援サービス 福島原発事故・避難指示解除エリアで実証へ

大熊町で共助型移動支援サービス実証
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  • 「タクまち」チラシ
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電脳交通は12月1日、福島県大熊町の復興事業の一環として、共助型移動支援サービスの実証事業「タクまち」に損害保険ジャパンとともに参画し、移動支援サービスに必要な運行システムを提供すると発表した。

福島原発事故による避難指示が解除された町の住民が協力して、交通利便性を向上する実証事業。大熊町内でバス・タクシーによる移動サービスがない場合、町内在住者が自家用車を使って町民の運送を支援する。

実証事業は12月11、12日と2021年1月29、30日、2月19、20日の9時から17時まで実施する。料金は無料で、対象は大熊町民と町内居住者。電脳交通は運行システムを提供するとともに、運行管理を支援する。損保ジャパンは移動支援サービス専用自動車保険を提供する。

福島県大熊町は、東京電力福島第一原発事故により全町域に避難指示が出された。震災当時の町民の多くが今も、 県内外で避難生活を送っている。今年4月10日に大川原地区、中屋敷地区の避難指示が解除され、そこを拠点に町を取り戻す歩みを進めている。

一部避難指示解除後、町運営の循環バスが整備されたが、循環バス停までの移動困難者や、バスが運行していない時間帯に移動が必要な場合の対応が課題だった。これを解決するため、町内に住む人や、働く人が協力し、共助・互助の精神で移動ニーズに対応する「大熊町共助型移動支援サービス」を検討する実証事業を実施する。

《レスポンス編集部》

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