メルセデスベンツの新世代PHV、次期 Sクラス など20車種以上に拡大展開…2020年末までに

燃費は最良モデルで71.4km/リットル

充電を支援するPHV向けMBUXを搭載

回生ブレーキのレベルは5段階に切り替え可能

メルセデスベンツ Sクラス 次期型
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メルセデスベンツ(Mercedes-Benz)は7月13日、新世代プラグインハイブリッド車(PHV)の「EQパワー」のラインナップを、2020年末までに次期『Sクラス』を含めて20車種以上に拡大展開すると発表した。

メルセデスベンツのEQパワーは現在、コンパクトカーシリーズでは、新型『Aクラス』と新型『Bクラス』、新型『GLA』 、新型『CLAクーペ』、新型『CLAシューティングブレーク』に用意されている。ミドルクラス以上では、『Cクラス』や『GLC』、『GLE』などに、EQパワーが設定されている。

燃費は最良モデルで71.4km/リットル

コンパクトカー向けPHVパワートレインは、エンジンが直噴1.3リットル(1332cc)の直列4気筒ガソリンターボで、最大出力160hp/5500rpm、最大トルク25.5kgm/1620rpmを発生する。モーターは最大出力102hp、最大トルク30.6kgmを引き出す。PHVシステム全体で、218hpのパワーと45.9kgmのトルクを獲得する。動力性能は、0~100km/h加速が6.8~7.1秒、最高速は220~240km/hに到達する。

バッテリー(二次電池)は、蓄電容量15.6kWhのリチウムイオンだ。ダイムラーの子会社のDeutsche ACCUMOTIVE製となり、水冷式で、重量はおよそ150kg。EVモードでは、最大71~79km(NEDC:新欧州サイクル)をゼロエミッション走行できる。EVモード時の最高速は140km/hとした。欧州複合モード燃費は62.5~71.4km/リットル、CO2排出量は31~38g/kmと、高い環境性能を備えている。

バッテリーの充電は、出力7.4kWの交流(AC)ウォールボックスを利用して、およそ1時間45分。出力24kWの直流(DC)急速充電の場合、バッテリーの8割の容量を、およそ25分で充電できる。

充電を支援するPHV向けMBUXを搭載

また、エンジンは電気モーターで始動する。このため、これらのPHVには、12ボルトのスターターは装備されていない。

PHVには、「MBUX」(メルセデスベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)を搭載している。「Mercedes me Charge」は、ドライブ途中での充電に役立つ。これは、MBUXインフォテインメントシステムが、充電ステーションを見つけるのを支援するものだ。 MBUXシステムは、自然な音声を理解する。ドライバーが、「ハイ、メルセデス。近くの充電ステーションを見つけて」と言うだけで、最寄りの充電ステーションの検索を開始する。

また、PHVでは、ナビゲーションシステムのデータ、速度規制、走行する道路を考慮したインテリジェントなルート案内が可能だ。計画されたルート全体を考慮し、電動での走行モードを優先してくれる。

回生ブレーキのレベルは5段階に切り替え可能

これらのPHVでは、MBUXを活用した新しいドライブプログラム、「エレクトリック」と「バッテリーレベル」が利用できる。エレクトリックプログラムでは、最大のeパフォーマンスが体験することが可能だ。エンジンは、ドライバーがアクセルペダルを深く踏み込んだ場合にのみ、作動する。

また、エレクトリックプログラムでは、ステアリングホイールの奥に装備されるパドルを使用して、回生ブレーキの強弱レベルを選択することができる。ステアリングホイールのパドルを操作することにより、5段階の回生ブレーキのレベル(DAUTO、D+、D、D-、D--)が切り替えられる。

走行モードは、コンフォート、ECO、スポーツの3種類のモードが選択できる。ドライバーはEVモードでの走行を優先したり、ドライビングダイナミクスに重点を置いたり、EVモードでの航続を延ばす目的で、エンジンによる駆動を優先したりすることができる。

《森脇稔》

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