市場仲卸のお魚販売モビリティをタワマン下で展開…メロウ SHOPSTOP 第1弾

市場仲卸事業者が、メロウ SHOP STOP を活用して、フードトラックおよび鮮魚小売移動販売事業に参入
  • 市場仲卸事業者が、メロウ SHOP STOP を活用して、フードトラックおよび鮮魚小売移動販売事業に参入
  • 市場仲卸事業者が、メロウ SHOP STOP を活用して、フードトラックおよび鮮魚小売移動販売事業に参入
  • 市場仲卸事業者が、メロウ SHOP STOP を活用して、フードトラックおよび鮮魚小売移動販売事業に参入
  • 鮮魚販売モビリティを出店する泉久食品
  • 高徳のまぐろのたたき丼、1000円。高徳はマグロに精通した仲卸。 2014年10月に和食と魚食の普及を目的として築地魚がし倶楽部を発足するなど魚食の普及にも尽力している。
  • 倉田商店の旬の魚介炊き込みご飯(850円)。加工過程で出る端材を炊き込みご飯に用いることでフードロスを防ぐ。倉田商店は創業40年以上の飲食店向け水産仲卸業者だ。
  • 豊洲市場kitchen

改正卸売市場法が施行された6月21日より豊洲市場(東京都)仲卸事業者の3社が、メロウが展開するモビリティビジネス・プラットフォーム「SHOP STOP」を活用して、フードトラックおよび鮮魚小売移動販売事業に参入した。メロウが23日に発表した。

コロナ禍の影響で、豊洲市場でも卸、仲卸などの市場事業者が打撃を受けているなかで、改正卸売市場法が施行された。これまで日本の卸売市場では市場事業者の第三者販売を制限するなど多くの規制があったが、そうした規制が緩和され、市場事業者も業態の多様化にチャレンジできるようになった。

いっぽうメロウでは、コロナ禍における住宅での食事ニーズに対応するため、大型マンションを中心にフードトラック出店スペースの展開を拡大し、開始2か月弱で提供食数が3万食を越えた。そのような住宅立地において利用者にヒアリングしたところ、「八百屋、魚屋、パン屋、花屋など」、日常生活を支える物販の移動店舗ニーズがあるとわかった。

これらの流れを背景に、メロウは仲卸業者とタッグを組み、現代版行商トラックといえる「お魚販売モビリティ」と、仲卸の知識と技術で旬のお魚料理をできたてで提供する「仲卸フードトラック豊洲市場kitchen」を展開することにした。

「鮮魚販売モビリティ」を出店する泉久食品は創業 91年の老舗仲卸だ。豊洲市場で唯一保健所認可の冷蔵機能完備の鮮魚販売モビリティを持つ。二村みか代表取締役専務は「私たちは昭和・平成・令和を通じて社会のニーズに応えてきた。今回の移動販売への参入も様々な多角化の一環として、法改正のタイミングを見越して準備をしていた」と語る。

いっぽう豊洲市場kitchenは、今回の試みより前に、豊洲市場仲卸の高徳(※)とメロウで立ち上げた「魚のプロフェッショナル仲卸業者が手がける豊洲市場直送の魚介専門フードトラック」ブランドだ。メロウは、2019年1月より約1年かけて行なわれた「豊洲市場おいしい土曜マルシェ」(東京都主催)において、市場仲卸から直接仕入れた食材を活用したコラボフードトラックを展開した。今回フードトラックに挑戦する高徳、倉田商店とはこのイベント以来の関係だそうだ。※高ははしご高

倉田商店の倉田俊之代表取締役は「少子高齢化が進み飲食業界が苦戦を強いられるなか、市場にもこの閉塞感を打開したいという空気はあった。コロナ禍と改正市場法施行が重なり、産地、卸、小売、消費者というサプライチェーンの新たな形を模索する機運が高まっている」と話す。

豊洲市場仲卸事業者との連携は、メロウが企画するSHOP STOPの第1弾だ。SHOP STOPとは「移動型店舗の停留所」を意味する。メロウはフードトラックを中心とした移動型店舗「ショップ・モビリティ」850店と提携し、オフィス街を中心に、マンション、大学、病院、物流倉庫、建設現場といった営業場所を開発し、首都圏・関西・福岡エリア240か所で「SHOP STOP」を展開、月次の流通総額は1億円を超えている。メロウがすでに展開していたフードトラックの「TLUNCH」(トランチ)もSHOP STOPに移行している。

《高木啓》

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