フォルクスワーゲン(VW)がラインナップする中で最もコンパクトな『up!』。改良新型が注力した点はコネクティビティ。インフォテインメントシステムや専用アプリなどを介し、スマートフォンとの連携性が強化されたという。ホットハッチ「GTI」モデルが限定販売され、欧州ではEVバージョンも発表されている。
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シェア社長「常につながっていたいという方にピッタリ」
フォルクスワーゲン(VW)グループジャパンは4月27日、一部改良したコンパクトカー『up!』を発売した。専用アプリなどでスマートフォンとの連携を強化したのが特徴で、同社のティル・シェア社長は都内で開いた発表会で「常につながっていたいという方にピッタリ」と述べた。
シェア社長は「VWはピープルズ・カーということで常に人々を中心に考えている。とくに最も小さいVWである新型up!の場合、人々を中心に考えるということは気軽に使って頂けるクルマにするということだった。今日、クルマを気軽に使って頂くためにはコネクティビティの確保が必須となっている」と指摘。
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専用アプリはナビタイムと共同開発、情報をリアルタイム受信
フォルクスワーゲンの最小モデル『up!』が、2012年の登場以来5年ぶりにマイナーチェンジした。最大のポイントはベーシックカーにもかかわらずインフォテイメントシステムを追加したことだ。全ラインアップで“コネクテッド”を目指すVWの新たな対応に注目した。
up!に搭載されたインフォテイメントシステムは、『ゴルフ』などに採用される大画面8インチ「Discover Pro」ではなく、手持ちのスマートフォンを使って対応するというもの。標準ではCDプレーヤー付オーディオが配される位置に5インチの横長ディスプレイを備えた「Composition Phone」を「high up!」と「move up!」の4ドア車のみにオプション設定したのだ。
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専用アプリ「maps+more」で温泉へ---GW真っ只中の「近場で穴場」情報も
4月に発表されたばかりのフォルクスワーゲン改良新型『up!』。その目玉の一つはコネクティビティと、デジタルカーライフを演出させるためにup!専用で用意されたアプリVolkswagen「maps+more」である。このアプリを活用して新型up!で試乗に出かけ、実力を試してみることにした。
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【試乗】利便性をより高めた日常使いコンパクト…島崎七生人
撮影車は新色のティールブルー。前身でもあった『ルポ』に似た色の限定車(コスタ=2003年のアドリアブルー)があったが、濁りのない爽やかなブルーが『up!』の軽快なキャラに合っていると思うが、いかがだろうか?
最新モデルでは、専用アプリの利用でスマホと連携させて使えるインフォテイメントシステムが売りのひとつ。ただシンプルなだけでなく、今どきのこともちゃんとできますよ…のアピールでもあるこの機能、ナビを始め、クルマの走行データやメーター表示(タコメーター、水温計)など確かに便利。わかりやすいメニュー画面(ボタン)も好感がもてた。眼前のアナログメーターは、左右のタコメーター/ガソリン計がサイズアップしている。
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【試乗】頭の中がグチャグチャになった…中村孝仁
はっきり言おう。何とも悩ましいクルマであった。1週間で350km弱を走行した。ほとんど町内回り使用で、高速は全体の2割ほど。VW『up!』の話である。
どこがどう悩ましいか。まずはこのクルマをVWとして見た場合、コンパクトでどんなに高くても200万円を切る価格設定。安いモデルだと158万7000円から手に入る。これなら軽自動車を買う懐でVWが買える、となってすわっ販売店に!となる人もいるかもしれない。確かに75psの1リットル3気筒エンジンは、走り方のコツさえつかめば、やはり軽自動車では味わえない大胆な加速も体感できるし、何よりしっかりとしたシャシーと骨格によって、圧倒的に軽自動車よりもどっしりした走行フィーリングを満喫することが出来る。
と、ここまで来るとやっぱりVWブランドだよなって話になり、山椒は小粒でもピリリ、なわけだが、350kmほど走った後の燃費はと言うと、これが12km/リットルそこそこ。えっ?軽と同じように行かないの?12km/リットル?という話になる。運転が下手だから?いえいえ、ごく普通に走りました。省燃費運転はしていないけど…。それに燃料はハイオク。じゃあランニングコスト高いじゃん…って話になってコリャ駄目だと。
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ゴルフGTI はクレイジーなエンジニアによって生まれた…13年ぶりに3モデルが揃ったGTI
フォルクスワーゲン グループ ジャパン(VGJ)は、元祖「ホットハッチ」といえるGTIシリーズとして『ゴルフGTIダイナミック』、『ポロGTI』、『up! GTI』の3モデルが発表されたこと受け、8日、メディア向けのプレスカンファレンスを開催した。
VGJ代表取締役社長ティル・シェア氏によれば、日本でGTIシリーズが3種揃うのは13年ぶりのことだという。1976年に生まれたゴルフGTIは世界で220万台以上売れ、そのうち6万台以上が日本でほ販売。日本はGTI販売でトップ5に入るという。
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【GTI 試乗】やっと出た、“ちゃんとした”アップ…諸星陽一
『up!』はフォルクスワーゲンのラインアップのなかでもっとも小さなモデル。日本では2012年から販売されている。そのアップにスポーティモデルの「GTI」が登場した。
今回、登場した『up!GTI』はまずは限定車として投入された。搭載される1リットル3気筒ターボエンジンはチューンアップされたもので、116馬力/200Nmのスペックを持つ。リッター100馬力オーバーのエンジンはかなりのスポーティエンジンと考えて間違いない。そこに組み合わされるミッションはコンベンショナルな5MT。このミッションがup!自体の魅力を一気に引き上げた。
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EV『e-up!』に改良新型、航続2倍に…欧州発売
フォルクスワーゲンは、改良新型『e-up!』(Volkswagen e-up!)を欧州で発売した。
e-up!は、フォルクスワーゲンの新世代コンパクトカー『up!』のEVバージョンだ。2013年秋のフランクフルトモーターショー2013のデビューから6年を経て、欧州では大幅改良を受けた改良新型が発表されている。