【INDYCAR】新型コロナ影響、第104回インディ500が延期に…新たな決勝日程は8月23日

2019年の第103回インディ500。
  • 2019年の第103回インディ500。
  • 2019年の第103回インディ500。
  • 2019年の第103回インディ500(優勝のS.パジェノー)。
  • 2019年の第103回インディ500(写真先頭は佐藤琢磨)。
  • 2019年の第103回インディ500。

世界3大レースのひとつ、今年で104回目を迎える「インディアナポリス500マイルレース」(インディ500)の延期が3月26日に発表された。新たな決勝日程は当初予定から約3カ月後の8月23日。

新型コロナウイルス問題の影響で、通常6月開催のルマン24時間レースが9月19~20日(決勝日)に延期され、F1モナコGPは中止となる状況下、世界3大レースのなかで唯一、2020年大会の処遇を発表していなかったインディ500がついに“動いた”。米インディアナ州のインディアナポリス・モーター・スピードウェイ、その伝統のオーバルコースでの戦いは当初予定から約3カ月先、8月23日を決勝日とする新たな日程へと延期された。

インディ500は米国の「メモリアルデイ(戦没将兵追悼記念日=5月の最終月曜日)の前日の日曜日」に決勝レースを実施するのが通例で、今年の第104回大会は5月24日が当初の決勝予定日だった。しかし、今般の新型コロナウイルス問題の影響はやはり避けられず、開催関係者が延期を決断することになったもの。

なお、インディ500はNTTインディカー・シリーズの一戦でもあるが、独特な予選システムを有するなどしており、シリーズの他のイベントより会期が長い。新日程でも走行は8月12日から始まる予定とされている。

また、近年はインディ500の約半月前に、同じインディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコース(一部オーバルも使用)を使ってインディカー・シリーズの別の一戦が実施される“インディアナポリス連戦”のかたちが定番化していたが、この「インディ・ロードコース戦」は当初予定の5月9日(決勝日)から、7月4日(同)へと延期された。

つまり、今年はインディ・ロードコース戦とインディ500の開催時期が直結しないことになったわけだが、そのかわりインディ・ロードコース戦はインディアナポリス・モーター・スピードウェイでのNASCARのレースウイークと併催される格好になった。7月4日は米国のインデペンデンスデイ(独立記念日)。

インディカー・シリーズ全体の現状カレンダーも発表されている。当初全17レースの予定だった2020年シリーズは、現段階で以下のような編成に変化している。

■2020年NTTインディカー・シリーズ日程(3月26日発表、日付は決勝日)
5月30日 ストリート・オブ・デトロイト(Race 1)
5月31日 ストリート・オブ・デトロイト(Race 2)
6月6日 テキサス・モーター・スピードウェイ
6月21日 ロードアメリカ
6月27日 リッチモンド・レースウェイ
7月4日 インディアナポリス・モーター・スピードウェイ(ロードコース)
7月12日 ストリート・オブ・トロント
7月18日 アイオワ・スピードウェイ
8月9日 ミッドオハイオ・スポーツカー・コース
8月23日 第104回インディアナポリス500マイルレース
8月30日 ワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイ・アット・ゲートウェイ
9月13日 ポートランド・インターナショナル・レースウェイ
9月20日 ウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカ
日程未定 ストリート・オブ・セント・ピーターズバーグ(最終戦の見込み)

3~4月にレースを行なわないことは既に決まっており、インディ・ロードコース戦とインディ500が後ろに移動したため、当初日程のまま5月末に開催予定の「デトロイト・ダブルヘッダー」がシーズンオープナーに。6~7月はインディ・ロードコース戦が入った以外は当初予定維持で、8~9月はインディ500が入った影響でラグナ・セカ以外の3レースは少しずつ日程が動いている。

4月に予定されていた3レースがカレンダーから外れている一方、3月15日の週末に本来の開幕戦が“現地ドタキャン”の格好になったセント・ピーターズバーグ戦は、日程未定ながら最終戦の見込みでカレンダーに残った(復活した)。現状はセント・ピーターズバーグ戦を含めて全14レースの予定と見られる。

昨今の情勢からは、あくまで「すべて現時点での日程」と言うしかないところだが、佐藤琢磨が2017年以来3年ぶりの制覇を目指すインディ500、そして他のシリーズ戦も、この新スケジュールで順調に開催されていってほしいものだ。

ちなみに、インディカー・シリーズがレーシングシミュレーターのiRacingと組んで開催するバーチャル戦「インディカー iRacing チャレンジ」の開幕戦(3月28日)の舞台を争うファン投票に8つの候補コースとして名を連ねていたツインリンクもてぎは、残念ながらトーナメント1回戦(準々決勝)で敗退、久々の“インディもてぎ戦”は幻となっている。

《遠藤俊幸》

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