「災害による停電時は電動車が役立つ」認知度アップへ 政府がアクション

神戸市、日産自動車、神戸酒心館、電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結(11月25日)
  • 神戸市、日産自動車、神戸酒心館、電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結(11月25日)
  • 災害時における電動車の活用促進に向けたアクションプラン(案)
  • 主な電気自動車等の電源コンセントの設置状況

経済産業省は11月29日、電動車活用社会推進協議会が災害時における電動車の活用を促進するため「災害時における電動車の活用促進に向けたアクションプラン案」を作成するとともに、具体的なアクションに着手すると発表した。

台風15号などに伴う停電の経験も踏まえ、電気自動車や燃料電池自動車などの電動車を含む分散型電源の活用による災害時のレジリエンス向上が重要となっている。実際、昨年の北海道での地震や今年の千葉での停電などで、避難所や老人福祉施設で電動車を非常用電源として活用するケースが増えており、電動車への期待が高まっている。

ただ、電動車がどのようなニーズを賄うことができるのかの周知が不足していることや、給電ニーズがある場所の把握が困難であることに加え、非常時に電動車から給電できることの認知度が低いという課題もある。

経済産業省では、電動車の普及促進に向けて自動車メーカー、エネルギー関連企業、電動車のユーザー企業等が参画する「電動車活用社会推進協議会」を今年7月に設立した。同協議会の下で、11月27日に「電動車活用促進ワーキンググループ」の会合を開催し、災害時における電動車の活用について議論して「アクションプラン案」を作成した。

アクションプランは電動車のBCP価値を訴求し、普及啓発を進めるとともに、災害などの非常時、国・地方自治体・事業者による機動的連携が可能な体制を構築することが目的。

今後、アクションプランに着手して、電動車の給電方法などをわかりやすくまとめた「マニュアル」を作成し、自治体、医療機関、老人福祉施設に周知・普及を図る。自動車メーカー、販売店に対して電動車の災害時活用の説明を推奨していく。

また、具体的な電動車の活用ニーズや課題を踏まえ、2019年度末を目途に2020年度以降の取り組み方針や、制度的課題を検討する予定。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集