溝掘削・ローディング・ボール入れ?…2019キャタピラー グローバルオペレーターチャレンジ アジア大会

2019キャタピラーグローバルオペレーターチャレンジ アジア大会
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「2019キャタピラー グローバルオペレーターチャレンジ アジア大会が21日、埼玉県の秩父D-Techセンターにて開催された。このイベントでは、重機オペレーターが最新の機器で、その操縦技術を競う。アジア大会では、東南アジア、中国、日本から各地の予選を勝ち抜いた33名が参加した。

オペレーターチャレンジは、もともとヨーロッパで開催されていたものだが、2019年よりアメリカ、アジアも大会に加わった。イベントの目的は、重機オペレーターの技術向上、ディーラー、ユーザー、メーカーによる情報共有とネットワーク強化だが、各地のディーラー予選では、より多くの人にキャタピラーの最新マシンとその機能に触れてもらうという狙いもある。

ヨーロッパ大会とカナダ・南北アメリカ大会は10月の時点で終了しており、2020年3月に予定されている、世界大会に出場する6名(各地域3名ずつ)が決定している。今回のアジア大会で、この地域の出場枠である3名を決定する。アジア大会の前には、日本国内各地でディーラー予選が行われ、その結果で選ばれた12名が集まった。この日は日本地域のチャンピオンを決めるための競技が行われた。中国は前日(11月20日)に、やはり12名で争われ、東南アジアはその前日(11月19日)に9名で争われた。

アジア大会では最終的に3名が選ばれ、2020年、ラスベガスのConexpoの特設会場で開催されるオペレータチャレンジ世界大会に出場する。世界大会では3地域、30か国以上から選ばれた9名が世界トップの座を目指す。

競技内容は、世界大会まで基本的には同じルールだ。競技は次の3種目。3つの合計時間の早さで競うタイムトライアルとなる。

1:溝掘削
2:ロード&キャリー
3:ボールシューティング

溝掘削は、幅1200mm、深さ900mm、長さ2000mm、底面の傾斜0%の溝を油圧ショベル(320)で掘削する時間を競う。320は、掘削データが設定されており、参加者は好みでガイダンス機能、コントロール機能を使うことができる。

ロード&キャリーは、950Mzホイールローダーを操作し、10トンの砂利を丘の上のトラックの積み込む作業の時間を競う。950にはバケットの重さを測るペイロード機能が装備されている。この機能の利用も可能だ。10トンの積み込みは2往復でほぼ規定量となる設定だ。

ボールシューティングは、ゲーム要素の多い競技となっている。308油圧ショベルを使って、スラローム走行とバケットを使ったボール入れ作業を行う。308は、小回りが効き、アームの可動・柔軟性が高く、細かい作業に向いているが、その性能をどこまで発揮できるかの競技だ。ボールは、先端をカットしたパイロン(三角コーン)上に乗っており、バケットの爪の間にパイロン頂点を通すと、ボールがうまくバケットに入るが、操作を誤るとパイロンを倒したり、ボールがこぼれたりする。

ボールを入れるのは、大きなトレーかペール缶。どちらでもよいがペール缶にうまく入るとボーナス点として、タイムが減算される。パイロンを倒したり、破損させたり、ボールを落としたりしたらペナルティとしてタイムが加算される。

どの競技も単にタイムを計測するだけでなく、乗り込み時の安全確認、シートベルト着用などもチェックされ減点(タイム加算)される。

日本の選手は、海外に比べて年齢層が高くオペレーター歴も20年30年というベテランが多い。そのためか、コントロール機能を使わず手動で操作する選手もいるそうだ。重機は主催者が用意するので、選手によっては使い慣れていない場合もあるが、地域の予選を勝ち抜いてきたベテランだ。現場ごとの重機を選べない状況はとくに障害にはならないようだ。

それでも、タイム差がでたり、失敗を悔やむ選手がいたりと、取材で見ていても競技性が高く面白い。これは、ぜひキャタピラーだけに閉じるのではなく、オープンレギュレーションの競技として見てみたい。

《中尾真二》

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