BMWの主力商品であるスポーツセダン『3シリーズ』。その7代目となる2019年モデル「G20」が登場した。先代と比べて大きくサイズが拡大され、新世代のBMWデザインコンセプトや、ジェスチャーや音声による操作が可能となった車載ソフトウェアが採用された。国内では日本専用車となる「320i」や『M3』を始めツーリングモデルなども導入されている。欧州ではPHVモデルも登場している。
目次
- 「320i」は日本専用…市場のニーズが色濃く反映された新型のねらい
- 【試乗】“エンジン屋”BMWの真骨頂がここにある…中村孝仁
- 【試乗】ボディサイズの拡大も「恐れることはない」…青山尚暉
- 3シリーズ、Cクラス、A4を比較試乗! 走りの「らしさ」で選ぶドイツ王道セダン
- 3シリーズツーリング、新型は積載性・使い勝手がますます進化[詳細画像]
- エントリーモデル「318i」を追加 価格は489万円
- 【4シリーズ&3シリーズ】差別化を明確に、賛否両論あって良い…プロダクトマネージャー[インタビュー]
- 入門PHV「320e」、燃費は76.9km/リットル…3月に欧州設定
- 【ツーリング 試乗】エントリーでもクルマ好きを唸らせる性能…丸山誠
「320i」は日本専用…市場のニーズが色濃く反映された新型のねらい
ビー・エム・ダブリュー(BMWジャパン)は、第7世代となる新型『3シリーズ』を日本でも発表。3月9日より販売を開始する。発表ベントで明かされた日本市場へのこだわり、日本のユーザーへの思い、そして2019年の新車攻勢について紹介する。
日本市場の意見を多く取り入れた新型3シリーズ
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【試乗】“エンジン屋”BMWの真骨頂がここにある…中村孝仁
BMWジャパンはインポーターではない
BMWで『3シリーズ』を担当するブランドマネージャーの御館康成氏が「BMWジャパンはインポーターではなくブランチオフィスです」と、試乗会の説明で話してくれた。それ何?で、試乗前にまずはその点について尋ねてみた。
「インポーターというのは既に生産されたクルマを輸入するだけの業務をすることです。でもブランチオフィスでは開発段階からそこに参画し、市場の要望を取り入れて頂き、市場に合ったクルマ作りまで行う機能を有したところといった意味合いです」との説明。確かに先代では車幅をわざわざ1800mmに削り落としたモデルを作ってきたし、今回の場合は何と日本市場専用のエンジンまで作らせたのだがら、普通のインポーターとはわけが違う。
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【試乗】ボディサイズの拡大も「恐れることはない」…青山尚暉
ボディサイズの拡大も「恐ることはない」
今では多くの車種バリエーションが揃う中で、今も昔も、もっともBMWらしいスポーツセダンは『3シリーズ』だと思い続けている。自身も80年代にE30型「325i」を所有し、その駆け抜ける歓びを満喫したものだ。
そんなBMW 3シリーズの7代目となるプレミアムスポーツセダン「G20型」がいよいよ日本に上陸した。当初に用意されるのは、BMW本社がいかに日本市場を大切にしているかを示す、現時点で日本専用車(!)となる320i、そのM Sport、そして今回試乗した「330i M Sport」である。日本でもM Sportグレードは大人気で、これまで約55%のユーザーがM Sportを選んでいるという。
ボディサイズは拡大されている。全長は+70mmの4715mm。全幅は+25mmの1825mm。そしてホイールベースは+40mmの2850mmとなり、重心は10mm低くなっているという。ついに日本仕様がこだわってきた全幅1800mmを超えてしまったか!という声もありそうだが、アウディ『A4』やトヨタ『カムリ』は1840mm、VW『パサート』が1830mm、メルセデスベンツ『Cクラス』も今や1810mmなのだから、恐れることはない(モニター類、自動バック機能がフォローしてくれるはずだ)。
【試乗】ボディサイズの拡大も「恐れることはない」…青山尚暉 画像
3シリーズ、Cクラス、A4を比較試乗! 走りの「らしさ」で選ぶドイツ王道セダン
クルマ選びの原点に立ち返る
メルセデスベンツ『Cクラス』、BMW『3シリーズ』、アウディ『A4』といえば、数多ある輸入車のなかでも王道中の王道。しかも、価格やサイズは手頃なのに、上級モデルと共通の装備や技術がぎっしり詰まっているのも、このクラスの特徴だ。
さて、あなただったら、どうやって自分好みの1台を見つけ出すだろうか。「昔から憧れだったあのブランド」「カタログのスペックがいちばん優れている1台」「価格がもっとも安くてコストパフォーマンスに優れたモデル」…。どの方法も間違いではないが、「3台に試乗して、そのなかから自分の好みにぴったりあった1台を選ぶ」のもいいと思う。というか、それこそクルマ選びの本来あるべき姿ではないだろう。そこで今回は、私が3台に試乗しその結果をリポートすることで、皆さんにクルマ選びの疑似体験をしてもらうことにした。
3シリーズ、Cクラス、A4を比較試乗! 走りの「らしさ」で選ぶドイツ王道セダン画像
BMW 330i M Sport、Mercedes-Benz C 200 AVANTGARDE、Audi A4 45 TFSI quattro sport(右から)
3シリーズツーリング、新型は積載性・使い勝手がますます進化[詳細画像]
BMW『3シリーズ』にワゴンボディの『3シリーズツーリング』が追加された。価格は494万円から。
新型BMW 3シリーズツーリングは、セダンと同様に最新のBMWデザインコンセプトを採用し、キドニーグリルを従来の2つのパーツに分かれたデザインから、1つのフレームで縁取られたより立体的な造形を採用。また、ツーリングモデルならではのショルダーラインは、「流れる風を彷彿とさせる」デザインにより、洗練されたスタイルを実現した。
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エントリーモデル「318i」を追加 価格は489万円
ビー・エム・ダブリュー(BMWジャパン)は、主力モデル『3シリーズ』セダンにエントリーモデル「318i」を追加し、8月3日より販売を開始した。
BMW 318iは、最高出力156ps/4500rpm、最大トルク250Nm/1350-4000rpmを発揮する2.0リットル直列4気筒ガソリンエンジンを搭載。燃料消費率は13.4km/リットル(WLTCモード)と、環境性能にも優れている。
エントリーモデル「318i」を追加 価格は489万円 画像
【4シリーズ&3シリーズ】差別化を明確に、賛否両論あって良い…プロダクトマネージャー[インタビュー]
BMWの屋台骨、『3シリーズ』にベーシックグレードの「318i」が日本にも追加された。またほぼ時を同じくしてクーペモデルの『4シリーズ』もフルモデルチェンジ。そこでそれぞれの特徴についてプロダクトマネージャーに話を聞いた。
良い意味でバズっている4シリーズ
----:BMW4シリーズがフルモデルチェンジして2代目になりました。今回のポイントは何でしょう。
【4シリーズ&3シリーズ】差別化を明確に、賛否両論あって良い…プロダクトマネージャー[インタビュー] 画像
入門PHV「320e」、燃費は76.9km/リットル…3月に欧州設定
BMWは1月27日、欧州向け『3シリーズ』(BMW 3 Series)のプラグインハイブリッド車(PHV)のラインナップを2021年3月から拡大し、新たに「320e」を設定すると発表した。
これまで、3シリーズのPHVは「330eセダン」、ワゴンの「330eツーリング」、4WDモデルの「330e xDriveセダン」、「330e xDriveツーリング」の4車種だった。320eは、3シリーズのエントリーPHVに位置付けられる。「320eセダン」、ワゴンの「320eツーリング」、4WDモデルの「320e xDriveツーリング」の3車種が、3シリーズのPHVラインナップに追加され、合計7グレードが用意される。
入門PHV「320e」、燃費は76.9km/リットル…3月に欧州設定 画像
【ツーリング 試乗】エントリーでもクルマ好きを唸らせる性能…丸山誠
「318i」は3気筒から4気筒へ
最新の輸入車の1台であるBMW『318iツーリング』を試乗した。『3シリーズ』ファンならご存じのように、従来の318は1.5リットルの3気筒直噴ターボを搭載していた。いわゆるダウンサイジングターボエンジンで、それまでの欧州の燃費基準に合わせた仕様だった。3気筒のネガティブな面はよく抑えられていたが、その回転フィールや味わいは4気筒に負けている部分があったのも事実だ。