パナソニックCFO「テスラ向け事業はまだ赤字。生産ロスがまだ多い」

パナソニックの梅田博和CFO
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  • パナソニックの決算会見の様子
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パナソニックが7月31日に発表した2019年度第1四半期連結決算は、売上高が1兆8911億円(前年同期比5.9%減)、営業利益が563億円(同43.6%減)、当期純利益が497億円(同13.2%減)と減収減益だった。第1四半期としては3年ぶりの減益になった。

「売上高は中国での減販影響などにより減収し、営業利益はインダストリアルソリューションズを中心とした中国での減販損、車載機器の開発費増加やテレビの苦戦、さらには前年度に土地売却益があった反動で減益になった」と梅田博和CFOは説明する。

特に足を引っ張ったのがオートモーティブで、売上高が6%増の3773億円だったものの、営業利益が前年同期の15億円の赤字から悪化して100億円の赤字となった。この要因は欧州での車載機器で、すでに受注している機器の開発がピークになっているため、赤字を悪化させてしまったという。ただ、日系メーカーとのグローバルな取引においては順調に推移しており、今後は日系メーカーに重点を置いていく方針だ。

「テスラについては、すでに2018年度末までに35GW(ギガワット)の生産ラインの納入は完了しているが、まだすべて立ち上がっていない。これをきちっとやっていく」と梅田CFOは話し、こう付け加える。

「テスラ向け事業だけ見れば、まだ赤字だ。要因としてはフルキャパシティに達しておらず、立ち上げコストがかかっている点が上げられる。それに生産ロスがまだ多い点も要因だ」

ただ、『モデル3』向けの電池は確実に増販益が出てきているそうだが、日本で生産している『モデルX』『モデルS』向けの電池が落ちてきており、そのために前年並みの赤字になってしまった。

また、米中貿易摩擦などによって、中国での自動車部品メーカー向けの電子部品や設備の納入が落ち込んでいるという。「いま中国の自動車販売がかなり落ちていて、それに比例して欧州系電装メーカーの中国向けの投資がかなり冷えてきている」と梅田CFOは嘆く。

一方、主力の家電を含むアプライアンスは、売上高が前年同期比4%減の6890億円、営業利益が同23%減の300億円だった。エアコンはアジアでの好天によって需要を取り込み堅調に推移したが、テレビが相変わらず苦戦が続き、業績の足を引っ張った。

「欧州では高級モデルでの異常な価格低下、アジアでは普及価格帯の価格下落が大きく影響し、第1四半期のテレビ事業は赤字になっている。テレビ事業は継続するが、大きな赤字を出してまで続けることは考えていない」と梅田CFOは強調し、メキシコでのテレビ生産拠点の閉鎖を進めていることを明らかにした。

通期の見通しは売上高7兆9000億円(前期比1.3%減)、営業利益3000億円(同27.1%減)、当期純利益2000億円(同29.6%減)と据え置いたが、パナソニックが上昇気流に乗るにはしばらく時間がかかりそうだ。

《山田清志》

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