JR四国の最新振子式2700系、8月6日にデビュー…高徳線の特急から投入

「2600系を踏襲する日本の伝統意匠をアレンジした“Neo Japonism"」をデザインコンセプトにした2700系。車体には高知の「よさこい」や徳島の「阿波踊り」の情熱をイメージした「ディープレッド」、オリーブの香川県をイメージしたグリーンのラインが配されている。
  • 「2600系を踏襲する日本の伝統意匠をアレンジした“Neo Japonism"」をデザインコンセプトにした2700系。車体には高知の「よさこい」や徳島の「阿波踊り」の情熱をイメージした「ディープレッド」、オリーブの香川県をイメージしたグリーンのラインが配されている。
  • 2700系
  • 2600系にはなかったグリーン車の車内。2+1列の座席が並ぶ。座席にはフットレストや読書灯、コンセントを備える。普通車とともに窓際座席の足下が2000系よりも広くなっており、車内にはWiFiも備えるが、利用は9月28日からとなっている。
  • グリーン車の車内
  • 普通車の車内。座席は座面が背もたれと連動してスライドするリクライニング方式を採用。肘掛けにはコンセントを装備。
  • 普通車の車内
  • 普通車座席の背面に付いている大型テーブル。
  • 編成内に最低1か所を備える車椅子対応多機能トイレ。

JR四国は7月29日、2700系気動車の営業運行を8月6日から高徳線で開始すると発表した。

2700系は、1989年に登場した2000系の置換えを目的としたJR四国の新型特急型気動車。2017年に登場した2600系では、2000系で導入されていた振子式が採用されず車体傾斜方式となったが、2700系では再び採用。最高速度は1997年に登場した2000系のバージョンアップ版N2000系以来の130km/hとなっている。

1月には2両編成2本が先行して登場していたが、営業運行に際しては、グリーン車・普通車の合造車2両と普通車14両の計16両を増備する。

初日の8月6日には、高松~徳島間の特急『うずしお1・8・11・14・17・20・23・26号』で運用を開始(ただし1・8号は2600系)。9月3日からは高松~中村・宿毛(すくも)間の特急『しまんと1・10号』、高知~中村・宿毛間の『あしずり6・9号』にも投入され、営業列車としては土佐くろしお鉄道中村線、宿毛線へ初入線する。

これらの列車は運行日が限定されており、2700系が運用されない日は『うずしお』が2600系、『しまんと』『あしずり』が2000系で運行される。

9月27日からは定期運行に入り、『うずしお31・33号』に充当。9月28日からは『うずしお4・5・7・10・12・15・18・21・24・25・27・28・30号』『あしずり6・9号』『しまんと1・10号』『南風14・15・26・27号』、9月29日からは『南風2・3号』も加わる。

なお、2700系の土讃線での営業運行開始に先立って、9月1日には高知~多度津間で同車に乗車できるツアー列車が運行される。時刻は高知10時26分頃発~多度津13時17分頃着・15時11分頃発~高知18時08分頃着。

多度津まで片道乗車のみのAコースと、往復乗車し多度津工場を見学するBコースがあり、旅行代金はAコースが9800円(80人募集)、Bコースがグリーン車1万9800円(12人募集)・普通車1万3800円(138人募集)。多度津工場では2700系と2000系が並べて展示される。

申込みは8月1日10時から「JR四国ツアー」のウェブサイトで受け付ける。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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