金沢シーサイドラインの逆走事故、進行方向を伝える回路に断線

逆走事故では電気回路の断線が確認されたという金沢シーサイドラインの列車。
  • 逆走事故では電気回路の断線が確認されたという金沢シーサイドラインの列車。

石井啓一国土交通大臣は6月7日に開催された会見で、6月1日に金沢シーサイドライン新杉田駅(横浜市磯子区)で発生した逆走事故で、進行方向を伝える回路の一部に断線があったという報道について言及した。

それによると、金沢シーサイドラインを運行する横浜シーサイドラインを含む自動運転を行なっている新交通システム7事業者との会議で、自動列車運転装置(ATO)の地上装置から正常に進行方向を変える指示が出されていたにも拘わらず回路の一部に断線があり、モーターにつながる制御装置へ情報が伝わらなかったという報告を受けたとしている。

その上で石井大臣は、運輸安全委員会の調査が続いていることから「断線の原因や逆走したこととの関係等の詳細について、運輸安全委員会とも連携しながら、引き続き調査を進め、その状況等を踏まえ、必要な措置を検討していくこととしています」と述べ、今後も関係者間で情報を共有しつつ、事業者や研究機関とともに再発防止の検討などを行なう協議の場を設ける意向を示した。

なお、横浜シーサイドラインと同じく、首都圏で自動運転を行なう新交通システムを運営する東京都交通局とゆりかもめは、6月7日に全車両の装置が正常に機能すること、電気系統に断線が発生しても同様の逆走が起こらないことを確認したと発表している。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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